人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

読書メモ2021

正しくあれ

こんな本を読む。 天狗芸術論・猫の妙術 全訳注 (講談社学術文庫) 作者:佚斎 樗山,石井 邦夫 講談社 Amazon 師匠が生前、何度か言及した「猫の妙術」。 もっと前から読んでおけよと自分にツッコミつつ、今更ながら読了。 江戸時代の武士が「談義本」という形…

仕事の価値は遥か遠くにあることも

こんな本を読む。 刑事弁護人 (講談社現代新書) 作者:亀石倫子,新田匡央 講談社 Amazon Kindle日替りセールでレビューも高かったので購入。 一応法学部で刑法専攻でしたし。 表紙の打ち出しとタイトルから、「美人弁護士が弱者のために日々頑張ってます!」…

精神論の害悪

武門に身を置くものとして、一度は読んでおかねばと手に取る。 葉隠 (知的生きかた文庫) 作者:奈良本 辰也 発売日: 2013/11/11 メディア: Kindle版 先生は生前「武道と武士道は違うからね」とおっしゃっていて、特に「武士道とは死ぬことと見つけたり」で有…

真面目にお仕事

こんな本を読む。 仕事と人生 (講談社現代新書) 作者:西川善文 発売日: 2021/03/17 メディア: Kindle版 小生が入行した時の頭取でいらっしゃったんですよね。 内定式と入行式くらいしかお目にかかる機会は無かったが、自伝も拝読したし、その後の活躍も遠く…

とにかくインプット

人間の本質を知り思索のきっかけとなる読書、ということでSFの名作にちょっかいを出していたが、そのテーマで読書好きから必ず挙がるのが歴史物である。 ということで積読を引っ張り出す。 新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫) 作者:井上 靖 発売日: 2014/10…

世代交代こそイノベーション

先日に続き、SFの古典に手を出す。 幼年期の終り 作者:アーサー C クラーク,福島 正実 発売日: 2012/12/21 メディア: Kindle版 アシモフ、ハインライン、クラークを三大巨人と言うらしい。 先日はハインラインを読んで、面白いのは面白かったが、小生が読書…

名作の条件

こんな本を読む。 夏への扉 作者:ロバート A ハインライン,福島 正実 発売日: 2013/05/24 メディア: Kindle版 ビジネス書を中心に読書を続けているが、毎年百冊以上も本を読んでいると、ネタが尽きてくる。 古典となったもの、名著と呼ばれるものも良いのだ…

年齢とともにますます響く

思わずこんな本を買って読む。 野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ 作者:野村 克也 発売日: 2020/04/07 メディア: Kindle版 野村監督の本は、若い頃から結構読んでいて、いちいち納得していたものである。 今改めて検索すると類書が数十冊あ…

変化するのではない、淘汰されるのだ

前から読みたかった本書を手に取る。 ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す 作者:山口 周 発売日: 2020/12/21 メディア: Kindle版 著者の本はたいてい読んでいて、いずれも深い共感を持ってきたけれども、本書はかなりラディカルな主張のよ…

面白くしようとする必要はない

人前で話す機会が多い方だと思うのだが、そういう場面において、この10年くらい意識していることがある。 それは笑いを取りに行くなど、ウケを狙いに走らないことである。 人前で話す、その役割をしっかり考え、職責を果たし切ることに集中し、その役割の流…

アイデアは質より量

新規事業に携わっていると、アイデア発想のテーマはよく登場する。 新たなアイデアを生み出すのは、才能もあるといえばあるのだけれど、殆どが訓練だと思う。 普段からネタを控えておくことと、組み合わせを活用することで掛け算で増やしていくことで、ガン…

問題の見える化

こんな本を読む。 1枚で動け どんなときも結果が出せる人のシンプルな習慣 作者:伊藤 達馬 発売日: 2020/10/24 メディア: Kindle版 Kindle日替りセールで買った本だろうか。 この歳でビジネススキル向上の本はもういい加減食傷気味だし、不要なんじゃないか…

親子の実像

こんな本を読む。 はじめよう! ボクシング 作者:大橋 秀行 発売日: 2015/10/31 メディア: 単行本(ソフトカバー) ボクシングのトレーニングを始めて、色々自分でも調べているのだが、比較的メジャーで日本人世界チャンピオンも何人も輩出しているのに、意外…

物語の価値

ピアノつながりでこんな一冊。 羊と鋼の森 (文春文庫) 作者:宮下 奈都 発売日: 2018/02/09 メディア: Kindle版 ピアノの調律師になった若者の成長物語。 本屋大賞なんかも獲得したらしく、レビューが高かったものを日替りセールで入手して積読していた。 ピ…

これを聞け

昨日に続きピアノ繋がりで積読の一冊を読む。 アルゲリッチとポリーニ~ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」~ (光文社新書) 作者:本間 ひろむ 発売日: 2020/01/24 メディア: Kindle版 タイトルの通り、著名で対照的な二人のピアニストの評伝、とい…

好きなことと人生を歩む

kindle日替わりセールで高い評価だった本書を買って読む。 ヤクザときどきピアノ 作者:鈴木 智彦 発売日: 2020/03/31 メディア: Kindle版 ヤクザ専門のライターである著者が、50歳にしてピアノを始めるというセルフドキュメント。 著者のライターとしての緻…

そんなに危ういなら、やらないほうが良いのでは

こんな本を読む。 9割の会社が人事評価制度で失敗する理由 作者:森中 謙介 発売日: 2019/08/23 メディア: 単行本(ソフトカバー) 売り文句だからさ、まぁいいんだけど。 小生が経営者だったら、1割の確率に掛けて、成功すると言われるコンサルタントを雇う…

頑張りが道を拓く

こんな本を続けて読む。 世にも奇妙なニッポンのお笑い NHK出版新書 作者:チャド・マレーン 発売日: 2017/12/15 メディア: Kindle版 落語関係が続いたので比較文化論的に、という程度のきっかけ。 タイトルほど批判的なニュアンスはなく、全体に著者のニ…

伝統こそ革新を必然とする

先日に続きこんな本を読む。 21世紀落語史~すべては志ん朝の死から始まった~ (光文社新書) 作者:広瀬 和生 発売日: 2020/01/24 メディア: Kindle版 稀代の名人、志ん朝が若くして亡くなった後の落語界の動きを追った評論である。 表紙のビジュアルが凄い…

落語が教養ねぇ…

こんな本を読む。 ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語 作者:立川 談慶 発売日: 2020/01/07 メディア: Kindle版 落語は聴いている方だと思う。 子供の頃から演芸番組をやっていればぼちぼち見たし、数年前はAmazonのオーディオブックサ…

遊びにこそ本質がある

こんな本を読む。 高校生のためのゲームで考える人工知能 (ちくまプリマー新書) 作者:三宅陽一郎,山本貴光 発売日: 2018/04/20 メディア: Kindle版 高校生じゃないんだが、以前のKindle日替りセールで高評価だったので買っておいた本。 実は昔、ゲーム制作会…

ちゃんと勉強しておこう

こんな本を読む。 人事の組み立て~脱日本型雇用のトリセツ~ 作者:海老原 嗣生 発売日: 2021/04/01 メディア: Kindle版 最近だと「ジョブ型」なんだけど、懐かしいところでは能力主義・成果主義とか、人事の世界では流行り廃りが沢山ある。 そしてそれは中…

スポーツビジネスへのあこがれ

昔から一度でいいからスポーツビジネスに関わってみたいという気持ちがある。 「マネーボール」を観たからか「ゴールは偶然の産物ではない」を読んだからなのか。 いや、身近に関わったことのある人がいて、その話が面白かったからだったか。 それはともかく…

よくわからんがとにかくすごい

文章力は仕事の能力に直結すると思っている。 伝わる文章を書けて初めて人に伝えることができるし、そこまでまとめるだけの思考力や、不要な部分を切り捨てる決断力も必要。 さらに、記録として残る文章としての特質を踏まえて、相手にとって快適ではない内…

明らかに違う

生前、師匠に言われたものである。 「時代劇に出てきた『お主、できるな…』というセリフ、昔の武士は見た目で相手の力量がわかる、あの能力がなければ生き残れなかったんだよ」と。 明らかに強そうというマッチョな感じは日本人的な美的感覚からズレるように…

戦略的な失敗

こんな本を読む。 サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質 才能が開花する環境のつくり方 作者:菊原志郎,仲山進也 発売日: 2019/11/30 メディア: Kindle版 子育てに勤しむ一人の父親として、管理職として、ここしばらくは育成に感心があり、特に身近な…

偉い人の話

エージェント業をやっていて一番良かったことは、一定の成功を収めた人から直接仕事の話を聞けることだ。 もちろん失敗談も聞くけれど、仕事の成功体験を聞くのは無茶苦茶楽しい。 仕事に向き合う姿勢。 どのような工夫、努力をしたのか。 勝負を決めたポイ…

何を求める?

こんな本を読む。 会社では教えてもらえない 仕事がデキる人の資料作成のキホン 【会社では教えてもらえないシリーズ】 作者:永田 豊志 発売日: 2017/06/02 メディア: Kindle版 著者はお仕事でお世話になった永田さん。 もう何冊も著作は読んでいるけれども…

ヒントはどこにでも

アイデア出しにはコツがある。 仕事柄、人よりこなしてきた方だと思うけど。 大前提として「溢れてくるまでインプットする」というのがある。 日々、より良くあろうと考えながら一生懸命仕事に取り組んでいれば、いくらでもアイデアは出てくるけどね。 それ…

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則、ご存知でしょうか。 www.hrpro.co.jp 一つの重大事故の裏側には、30の軽微な事故、300のヒヤリハットが潜んでいる、というアレである。 何かのインシデントに激怒していてはダメで、その事故の裏には構造的な問題が潜んでおり、熱くなっ…