人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

戦略的な失敗

こんな本を読む。

 

子育てに勤しむ一人の父親として、管理職として、ここしばらくは育成に感心があり、特に身近なスポーツ関連を良く読んでいる。

本書は、日本プロサッカー創世記のレジェンドで現在はコーチとして海外でも活躍する菊原氏、Webショップのコンサルティングを主としてきた仲山氏の両名によるタイトル通りの本。

 

体系だった理論書というよりは対談集の趣。

趣旨はまとめてしまうと本書の帯の通りなのだが、通底しているのは選手(子供達)の自主性の尊重と言えるんじゃないだろうか。

 

あれやれ、これやれ、こうした方がいい、ああした方がいい、という口出しは本人たちのモチベーションも工夫も阻害するのでやめろと。

既に父親として耳が痛いが。

 

サッカースクールに通う子供の親の中には、「プロになれないなら意味がない」「レギュラーにならないなら意味がない」「点が取れないなら意味がない」という親もいるそうで、著者達はサッカーを通じた学びはそんなことではないと説明してくれるが、そう言いたい親の気持ちもよくわかる(苦笑)。

結果を求めずプロセスに意味を見出せるか、そんなのダメだろと思いながらも本人たちの創意工夫に任せられるか、失敗することを見据えてそのあと立ち上がらせる準備があるか。

 

そういう意味では、戦略的に失敗させるという感じかな。

そんな心の余裕、あるかなぁ。

 

会社にあるかはわからないが、少なくとも上司や親に、その余裕がないとねぇ。

親の立場の方が難しいかな(笑)。

 

まぁ、ご参考ということで。