こんな本を続けて読む。
落語関係が続いたので比較文化論的に、という程度のきっかけ。
タイトルほど批判的なニュアンスはなく、全体に著者のニッポンお笑い愛が満ちているので、如何に素晴らしいかというトーンである。
小生、著者のことは全く存じ上げないのだが、お笑いでの活躍が発展して、コメディ映画の輸出時の字幕編成などにも関わっているらしい。
その辺の苦労話はなるほどなと感じさせられるものがあった。
字幕で表現できるのは発話の数分の一だそうで、であれば正確さよりも面白さ、といった工夫だったり、日本文化に詳しくない人にも伝わる表現を求めて試行錯誤したり。
そんな苦労の甲斐あってなのか、字幕の仕事は結構繁盛しているようである。
一人の若者が、本当に些細なきっかけで異国の、それも相当ディープな世界に飛び込み、試行錯誤しながらなんとかなっていく、そんなライフストーリーとしても読める本であった。
ライトに読めるエッセイとして、気軽な一冊なんじゃないでしょうか。
まぁ、ご参考ということで。