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ご存知「イノベーションのジレンマ」でお馴染み、クレイトン・クリステンセン先生による人生論の話。
どうもハーバードビジネススクールで毎年最後の講義でこういう話をするならわしだったそうだが、それがあまりに素晴らしいので、より深くして一冊の本になったらしい。
レビューも高評価だが、実際に良い本だと思う。
イノベーションと企業戦略の大家が、人生を乗り越えるにあたってどのように戦略論を用いるのか、という点が興味深い。
その背景には、世界最高のビジネススクールを出たにも関わらず私生活が破綻してしまう教え子や、ともすれば犯罪に手を染めてしまう教え子たちに心を痛めた、という動機もあるらしい。
確かにそれは問題だ…。
近い人は身近に居なくもないけど…。
戦略論を人生に応用すると、なるほどこうなるのか、確かにね、という感心はするけれども、実はそれは最高に凡庸な人生だったりもする。
家族や友人を大切にしつつ社会に貢献し、浮ついた価値観に流されない。
後半、こういった論説の背景には先生の敬虔な信仰が存在することがわかるのだけれど、その敬虔さもまた、こちらの背筋が伸びるほどのものだったりする。
うん、立派な先生だったんだなぁ。
俺も頑張ろ、と素直に思うのでした。
良い本なので娘にも読ませたい。
まぁ、ご参考ということで。