人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

2018-01-01から1年間の記事一覧

本年もお世話になりました。

皆様、本日が仕事納めでしょうか。 今年一年、当ブログにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。 今年からKindleの音声読み上げによる読書を再開し、大量に本を読んだ(聞いた)一年で、せっかく読んだ以上は記録に残そうと、読書ブログ化が進み…

「イスラム金融はなぜ強い」 読了 〜明快に伸びる分野は見逃せない〜

リンクを貼る。 イスラム金融はなぜ強い (光文社新書) 作者: 吉田悦章 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2014/08/15 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 皆さんはイスラム金融をご存知だろうか? イスラム教の戒律に則った金融ということなのだ…

「ティール組織」 読了 〜異質な組織論〜

リンクを貼る。 ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2018/01/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 今年小生の周辺でポツポツ話…

世界は変化しているのだね。

今日は何の日かと問われれば、多くの日本人は「クリスマス」と答えるのだと思う。 ちなみに娘は仏教系の学校に通っているが、同級生同士では当然クリスマスの会話になる。 その辺を徹底しないあたりが、日本人らしい宗教観だなと思ったりもするけれど。 今日…

「熱海の奇跡」 読了 〜その地に根ざす覚悟〜

リンクを貼る。 熱海の奇跡 作者: 市来広一郎 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2018/06/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 昨今の新規事業では、「地方創生」に資するテーマがよく検討されている。 とても重要だし、意味もあ…

「働く女の腹の底」 読了 〜やっぱり世の中は良くなっている、と思う〜

リンクを貼る。 働く女の腹の底 多様化する生き方・考え方 (光文社新書) 作者: 博報堂キャリジョ研 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2018/04/17 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 博報堂キャリジョ研という、働く20〜30代の女性のインサイトを研…

新規事業に関する雑感(2018年末ver.)

この4年半の間、自分なりに一生懸命、企業の新規事業創出のお手伝いを頑張ってきて、いま思うことを記しておく。 お断りしておくが、特定の企業のことを申し上げているわけではなく、沢山のお仕事を頂戴する中で、自分なりに「見えてきたこと」のメモである…

「FREE」 読了 〜初版は古いけれど色あせない本質、ただし長い〜

リンクを貼る。 フリー[ペーパーバック版] 〈無料〉からお金を生みだす新戦略 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2016/04/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 原著の初版はそもそも10年近く…

新規事業のターゲット市場について

新規事業の検討において、ターゲットとする市場が大きいのか小さいのか、みたいな議論は良くある。 「新規」事業なんだから、ターゲットとする市場なんて存在しないのだ、わかるわけがない、という議論も、良くある。 ターゲットとする市場なんて存在しない…

組織の「知」をどうやって残すのか?(ただの投げかけ)

企業の新規事業のお手伝いをしていて、つくづく考えるのだが、様々な試行錯誤が積み重なる新規事業ほど、企業にとって学びになるものは無い。 しかし多くの企業において、その学びは特定部門の特定人材に集中し、属人化してしまう。 大抵の企業には、「新規…

問題は「ゆがみ」があること

以前、夕張市の記事を読んだ際、その中の記述に、炭鉱町として栄え、人工や行政の予算規模、インフラが膨らんだから破綻した、というものがあった。 繁栄を前提としたからこそ「衰退」が起きるのであって、かつての人工や予算規模のまま戦後を過ごしていれば…

「宗教国家アメリカのふしぎな論理」 読了 〜アメリカウォッチャーは腹落ちするかも〜

リンクを貼る。 シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 宗教国家アメリカのふしぎな論理 (NHK出版新書 535) 作者: 森本あんり 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2017/11/08 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る タイトルと概要に惹かれて…

「西洋美術史入門」 読了 〜美術を通じて人間の歴史を深く知る〜

リンクを貼る。 西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書) 作者: 池上英洋 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2012/12/05 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 10回 この商品を含むブログ (17件) を見る 今年のビジネス書はアートがブームであった。 ということ…

「たたかう植物」 読了 〜まさに仁義なしだが面白い〜

リンクを貼る。 たたかう植物: 仁義なき生存戦略 (ちくま新書) 作者: 稲垣栄洋 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2015/08/05 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る レコメンドで表示され、尚且つレビューも高評価なので思わずポチった一冊。 …

「フリーズする脳」 読了 〜現代人必読の書〜

まずリンク。 フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書) 作者: 築山節 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2005/11/08 メディア: 新書 購入: 36人 クリック: 158回 この商品を含むブログ (128件) を見る Kindleのセールでたまたま目にし、高い…

「最高の体調」 読了 〜健康管理の新しいアプローチ〜

まずはリンクを貼る。 最高の体調 ~進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法~ (ACTIVE HEALTH 001) 作者: 鈴木祐 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 発売日: 2018/07/13 メディア: 単行本(ソフトカバー…

撤退もスムーズに出来ないものか

今日はこんな記事を目にして。 www.landerblue.co.jp 信じられないような(という表現すら傍観者の様で引っかかるが)低賃金労働や人権蹂躙の実態が明らかになりつつある技能実習制度であるが、その裏側には色々な背景が存在し、低賃金でなければ成り立たな…

「NASAより宇宙に近い町工場」 読了 〜世界初は世界一〜

リンクを貼る。 携書 NASAより宇宙に近い町工場 (ディスカヴァー携書) 作者: 植松努 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日: 2015/12/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 小生は、本書の著者がTED でプレゼンするのを…

「情熱の階段」 読了 〜日本人闘牛士による激アツのストーリー〜

リンクを貼る。 情熱の階段 日本人闘牛士、たった一人の挑戦 (第一事業局単行本シリーズ) 作者: 濃野平 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/02/17 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る Amazonで本書のタイトル「情熱の階段」と検索すると出て…

「若い読者のための哲学史」 読了 〜わかりやすい網羅性〜

リンクを貼る。 若い読者のための哲学史 (Yale University Press Little Histor) 作者: ナイジェル・ウォーバートン,月沢李歌子 出版社/メーカー: すばる舎 発売日: 2018/04/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 以前、「若い読者のための経済学…

気持ちを強く持つ

新規事業提案でも、普段の仕事でもいいのだが、偉い人に自分の意見を述べるという場面はよくあると思う。 もちろん転職の面接でも、退職交渉でもいいんだけれども。 そういう時に、ちゃんと自信を持って相手と向き合えているのか、というのはとても大事だと…

「人類の未来」 読了 〜知的好奇心を刺激される〜

まずリンク。 人類の未来―AI、経済、民主主義 (NHK出版新書 513) 作者: ノーム・チョムスキー,レイ・カーツワイル,マーティン・ウルフ,ビャルケ・インゲルス,フリーマン・ダイソン,吉成真由美 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2017/04/11 メディア: 新書 …

誰が言ったか?何を言ったか?

先日、ある上場企業の役員のお話をお伺いした際に、ご自身で気をつけていることとして、「誰が言ったかではなく、何を言ったか、を受け止めるようにしている」というお話があり、さすがだなと感心した次第。 もちろん理屈の上では、「何を言ったか?」が問わ…

「抜擢される人の人脈力」 読了 〜できる人は自然とやっている〜

リンクを貼る。 抜擢される人の人脈力―早回しで成長する人のセオリー 作者: 岡島悦子 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2013/06/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 著者はファンド/ベンチャー界隈では有名なヘッドハンター。 本書に…

「生涯投資家」 読了 ~正論は何故受け入れられないのか~

リンクを張る。 生涯投資家 作者: 村上世彰 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/06/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る ソーシャルで友人が推奨していたのを見て、自分もと思いポチった一冊。 結論から言えば、抜群に面白かった。 …

「勇気ある人々」 読了 ~偉大なる先達と、褒め称える文化~

リンクを貼る。 勇気ある人々 作者: ジョン・F・ケネディ,宮本喜一 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2008/01/10 メディア: 単行本 クリック: 32回 この商品を含むブログ (9件) を見る Amazonでたまたま(?)高評価のレビューを見て、思わずポチった一冊…

あれも、これも

イノベーションイノベーションと、それこそ耳タコな毎日なのですが、経営学者の入山さんは、著書の中で「両利きの経営」という概念を提唱されています。 dai19761110.hatenablog.com 何が「両利き」なのかというと、イノベーションには「知の探究」と「知の…

大企業は大企業にしかできない領域で戦うべきか?

今日は若き起業家とよもやま話をしていて。 意欲とスピード感にあふれた若者とお話をしていると、おじさんはそれだけで楽しいわけです。 そんな矢先にFacebookのタイムラインを見ていると、年に何度かありますが、クライアントと議論していた新規事業のネタ…

組織のビジョンと新規事業

新規事業は、所属する組織の描くビジョンの延長線上で考えるべきか、ビジョンを取っ払ってゼロベースで考えるべきか、という質問を最近よくいただくので、自分なりの見解を示しておきたい。 ビジョンに従うべきという考えの論拠は、飛び地の事業リスクを避け…

「あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか」 読了 ~ビジネスの本質はいつも面白い~

リンクを張る。 あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか ネット時代の老舗に学ぶ「戦わないマーケティング」 作者: 仲山進也 出版社/メーカー: 宣伝会議 発売日: 2015/08/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る いやー、面白かった。 楽天の創業…