エージェント業をやっていて一番良かったことは、一定の成功を収めた人から直接仕事の話を聞けることだ。
もちろん失敗談も聞くけれど、仕事の成功体験を聞くのは無茶苦茶楽しい。
仕事に向き合う姿勢。
どのような工夫、努力をしたのか。
勝負を決めたポイントはなんだったのか。
そのタイミングにその人のキャラクターと努力が合致して成功に至るストーリーは、サッカーのゴールシーンをリアルタイムで観ているような興奮がある。
こんな本を読む。
ネットで話題になった元暴力団関係者で、ファイナンスで喰ってきた人の自伝。
帯に書いてあるほど汎用的な知識は得られないし、時代時代のものだから、それほど役には立てられないような気がする。
なんというか、アクの強い橘玲って感じかな。
でもまあ、そういう世界や仕事があったのは確かで、Netflixで連続ドラマにしたらウケるんじゃないだろうか。
でもね、同じ偉い人でも、聞いていて楽しい話っていうのは、その人が本当に謙虚で、昨日のことのように楽しそうに語るからなんだよね。
仕事が無茶苦茶好きなオーラ、自己顕示ではなく、純粋にお客さんや仕事そのものに向き合っている夢中な感じ。
残念ながら本書には、そんなトーンは感じなかったけれども。
楽しい仕事の話がしたいね。
まぁ、ご参考ということで。