人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

自然界で人間はあっさり死ぬ

積読在庫消化。 十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕 作者:羽根田 治 山と溪谷社 Amazon この著者の遭難シリーズ読み過ぎ(苦笑)。 小生自身はインドア派で、テント泊の経験もないような人間なのだが(ハードコンタクト歴が長かったせいもある)、失敗学的な…

歴史の変化が早い国

積読在庫消化。 入門 東南アジア近現代史 (講談社現代新書) 作者:岩崎育夫 講談社 Amazon 「クォン・デ」と並行して読んでしまったのは、たまたまの縁。 なんとなくの興味で日替りセールで購入したはず。 あれだけ多様性に富む東南アジア諸国を一冊の本にし…

知らない歴史

近所の古本屋で出会った一冊。 クォン・デ もう一人のラストエンペラー (角川文庫) 作者:森 達也 KADOKAWA Amazon 本書の内容より先に、著者の説明をしたい。 元は映像中心の作家さんで、麻原逮捕後のオウム真理教を取材した映像作品シリーズで有名になった…

世にも恐ろしい

積読在庫消化。 老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書) 作者:鈴木大介 筑摩書房 Amazon 簡単に要約すると、オレオレ詐欺などの特殊詐欺集団の内部実態をルポルタージュした本。 凄い。 こんな怖い本、久しぶりに読んだ。 こんなの老人でなくても騙…

暴走のメカニズム

先日読んだこちらの本で思ったことがもう一つ。 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書) 作者:鴻上尚史 講談社 Amazon なんでこんなバカなことが起こるのかというと、一つは苦しい戦況とその先に確実に起こりうる負けという予想が受け…

組織の力学と個人の矜持

積読在庫消化。 不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか (講談社現代新書) 作者:鴻上尚史 講談社 Amazon 当時の職場の先輩が激賞していて購入し、それっきりだから五年は在庫にしたに違いない。 いやはや積読は罪である。 それはともかく。 9度出撃して9…

コンサルから事業会社へ その4

なんか人材の話ばかりで恐縮なのだが、事業会社にどっぷり浸かって思うのは、やっぱり採用は大事だなぁということ。 この話は何度も書いたことがあると思うが、「これは」という人材が部に一人なのか、課に一人なのかで企業の強さは全然違ってくる。 で、そ…

職業人の誇り

本屋にふらっと立ち寄って、なんとなく引っ掛かったので買う。 夜間飛行 (新潮文庫) 作者:サン=テグジュペリ 新潮社 Amazon 「星の王子様」で有名なサン・テグジュペリによる小説。 本書には表題の「夜間飛行」と「南方郵便機」の二作品が収められている。 …

セールスプロセスとは

積読在庫消化。 THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス 作者:福田 康隆 翔泳社 Amazon コテコテの日本企業のど根性営業育ちだった小生にとって、30代前半に出会ったセールスプロセスマ…

コンサルから事業会社へ その3

事業会社側で色々サービス開発に関わるようになって、時折苦笑いしてしまうのが、他社動向が気になってしまうところなのである。 市場に向き合い、自社の強みを考えて取り組むべき事業は何か、本当はそう進めるべきなのは百も承知なのだけれど、まず「あそこ…

もう一度勉強

積読在庫消化。 民主主義とは何か (講談社現代新書) 作者:宇野重規 講談社 Amazon 政治学の先生なのかな。 Kindle日替りセールで目にして、タイトルの問いに対して明瞭な答えを持っていなかったので買ったのだと思う。 高校の授業のような、簡便な問いかけか…

難しいけど考えてみたくなる

以前から存在は知っていて、気になっていたのだが、復刊していたものをたまたま目にして購入。 「バカな」と「なるほど」 経営成功の決め手! 作者:吉原 英樹 PHP研究所 Amazon 著者の神戸大学の後輩である三品和広先生の本で知ったのだ。 戦略不全の因果―1…

金融娯楽小説

積読在庫消化。 タックスヘイヴン Tax Haven (幻冬舎文庫) 作者:橘玲 幻冬舎 Amazon ま、なんというか著者の小説は以前も読んだのだが、同じ感じかなと。 時代が少し下って、舞台がシンガポールになって、という具合。 表に出来ない巨額の金、謎の美女、複数…

武道とは所作・振る舞いの修練なのでは

昨日初心者向けに指導していて、ハッと気づく。 武道には色々と約束事が多いのである。 型稽古の際の「残心」という心がけ(?)を説明していて、そういう闘いの精神を常に心に置くための約束事って、武道にはいっぱいあるよなと。 作法もそうだし、距離感も…

文学の嗜み

近所の古本屋で手に取り購入。 ヘミングウェイ短篇集 (ちくま文庫) 作者:ヘミングウェイ 筑摩書房 Amazon ヘミングウェイは何かの引用でちょっと読んだか読んでないかで、ちゃんと読むのは初めて。 子供の頃に、母親がイマイチだったという感想を述べていた…

溢れた仕事の処理こそ出来る人の分水嶺

たまたま昨日メンバーと対話していて思ったんだけれども。 社会人一年目くらいは、仕事を任せる側も「恐る恐る」任せていくので、本人の処理能力に対して仕事量が溢れることはあまりないと思う。 二年目あたりから、処理能力を増やしつつ、任せる量も増えて…

コンサルから事業会社へ その2

事業会社側で新規事業に取り組むようになって、コンサル時代と違いを感じることの一つが、人材の話である。 事業と人材の話が一体不可分となって分かち難いところがなかなかなのである。 コンサル時代も、それっぽい事業提案をして、あとはそれやったらいい…

教養は大事なんだけれども

積読在庫消化。 MIT マサチューセッツ工科大学 音楽の授業 ~世界最高峰の「創造する力」の伸ばし方 作者:菅野 恵理子 あさ出版 Amazon タイトルとテーマに興味を惹かれてKindle日替りセールで買ったのだと思う。 体感的にはちょいと長い本で、MITではこんな…

不具合と寄り添っていく

積読在庫消化。 チーム2 (実業之日本社文庫) 作者:堂場 瞬一 実業之日本社 Amazon そう、先日の「チーム」とセットで買ってあって積読だったのだ。 話の流れ的には「チーム」「ヒート」「チーム2」「チーム3」の順番。 「ヒート」は読んでいないのだが、…

中庸ということ

妻の実家の本棚からお借りしてきて読む。 五輪書・兵法家伝書 (1980年) (教育社新書―原本現代訳〈116〉) Amazon 妻の実家の家系に武道を嗜む人はいないはずだから、一般教養の書として買ったのだろうか。 宮本武蔵伝、五輪書と、柳生宗矩伝、兵法家伝書の現…

コンサルから事業会社へ その1

新規事業開発を専門とするコンサルタントから、事業会社のサービス企画・サービス主幹部門に転職して、はや数年。 共通の知見で進められることもあれば、新たな気づきや発見もある。 いい加減その辺を整理していかなければと思う今日この頃。 色々あるのだが…

アート思考とはなんぞ

近隣の古本屋で妻が掘り出した一冊。 「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 作者:末永 幸歩 ダイヤモンド社 Amazon 結論、大正解。 よくやった妻、面白かったぞ。 芸術分野での教育者である著者が、自身が行なっているアート教育を、大人まで…