先日読んだこちらの本で思ったことがもう一つ。
なんでこんなバカなことが起こるのかというと、一つは苦しい戦況とその先に確実に起こりうる負けという予想が受け入れられないからである。
もう一つは、目の前の思いつきに対して、それを超える対案を思いつかないので、ひたすらそれにしがみつくしかないという構造。
こういうことは現在の組織にも普通に起こりうる。
関連書籍を読んだことがある人はご存知だと思うが、特攻という作戦は残念ながら効果がなかったことが明らかになっている。
特攻なんか意味がないという現場の反論に対して、「だったら対案を出してみろ」と逆ギレする作戦参謀の姿が本書でも描かれている。
「それ考えるのお前の仕事だろ」と呆れられたようであるが、負けは受け入れられないけれど、他にやれることも思いつかない、という心情が透けて見える。
そうなるともう、「いいからやれ」のパターン。
現場が出してくる対案では、負けという大きな流れは変えられないので、中間管理職は偉い人を説得できない。
なので偉い人が決めたことをひたすらやらせることになる。
結局のところ、負けを受け入れられるかどうかにかかってくるのかなぁ。
それにしても、負けを受け入れられるってなんだろうね。
次があるって思える楽天的な気質なのか、勝つまでやめないというガッツなのか。
いずれにせよ、負ける屈辱に耐え抜いて再起を伺うというのは、相当な根性が必要なので、負けを認めない→ダメダメでも「いいからやれ」の構造なのかしら。
悩ましいなあ。
まぁ、ご参考ということで。