人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

中庸ということ

妻の実家の本棚からお借りしてきて読む。

 

妻の実家の家系に武道を嗜む人はいないはずだから、一般教養の書として買ったのだろうか。

宮本武蔵伝、五輪書と、柳生宗矩伝、兵法家伝書の現代語訳。

 

お得なセットである。

どちらも技術論はよく分からない。

 

本人たちもあまり文章で説明する気はない。

ま、そりゃそうだ、無理がある。

 

ただ、精神論に関しては結構共通するものがある。

どちらも沢庵和尚の影響だろうか?

 

とは言っても宮本武蔵と沢庵和尚の接点は吉川英治の話ほど深くはなかったようだが。

宮本武蔵柳生宗矩も、執着しないこと、度を過ぎないことを強調している。

 

そうね、そうだと常々心がけているが、これは師匠から学んだことのようにも思うし、武道の系譜に脈々と息づいている教えかもしれないし、日本人なので禅宗の影響から自由ではないということかもしれないし。

それにしても、現代語訳とは言え、二人とも文章がしっかりしている。

 

兵法家伝書は初めて読んだのだが、結構驚いた。

学問はあくまでも門、目当てであり通り過ぎた先にその本質がある、とか。

 

秘伝にするのは秘密にしたいわけではなく、教えるに値する人間に正しく伝えるためである、とか。

むぅ、さすが将軍家を指南する人は傑物だね。

 

まぁ、ご参考ということで。