人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

自然界で人間はあっさり死ぬ

積読在庫消化。

 

この著者の遭難シリーズ読み過ぎ(苦笑)。

小生自身はインドア派で、テント泊の経験もないような人間なのだが(ハードコンタクト歴が長かったせいもある)、失敗学的な興味から読んでしまうのである。

 

本書についてはタイトルの通り、日本山岳史に残るような大きな事故を取り上げ、その経緯を分析したもの。

なので著者の過去の書籍と重複するものもある。

 

事故の姿は多様で、数百年に一度のような稀な天災に遭遇してしまったようなケースや、甘い見通しと準備、稚拙な技術と状況判断で悲惨な事態に陥った人災も含まれている。

小生はこの分野は素人なので、あんまり偉そうなことは言えないのだが、人間って自然界ではあっさり死ぬ、ということを、まずもって忘れちゃいけないんだろうなと。

 

冷静に考えれば、都会にいても、酷暑の中ウロウロして死んでしまうこともあるし、真冬になんの装備もなければ死ぬんだよね。

ましてや大自然のど真ん中、2000メートル3000メートルの高所では、かなり慎重にことを運ばなければ普通に死ぬ。

 

そういう、レジャー化して忘れてしまいがちな、自然への畏れを、常に持っておかねばなるまい。

そんなことを改めて思い知らされた。

 

まぁ、ご参考ということで。