以前、夕張市の記事を読んだ際、その中の記述に、炭鉱町として栄え、人工や行政の予算規模、インフラが膨らんだから破綻した、というものがあった。
繁栄を前提としたからこそ「衰退」が起きるのであって、かつての人工や予算規模のまま戦後を過ごしていれば、ここまで致命的にはなっていなかったのだと。
以前、こちらの本を読んだ際も、似たような記載があった。
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)
- 作者: 河合雅司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/06/14
- メディア: 新書
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人口問題というのは、減少していくことそのものも問題なのだが、偏ったボリュームゾーン(団塊世代と団塊ジュニア世代)の存在することが大変なのである。
ボリュームゾーンを支える仕組みは、その時は良くても、後々使うことができない負債として国民全体にのしかかる。
今日もビジネスの話題でいろいろ盛り上がったのだが、既得権でガチガチだったり不合理な商慣行が残っている業界というのは、かつて「大きく儲かった業界」であるような気がする。
かつて儲かった成功体験があるので、止めない(止めることが出来ない)。
しかし、市場全体はシュリンクしていっているので、儲けどころは絶対に死守し、新規参入者を徹底的に排除する。
結果、ユーザーにとって理不尽な構造が残っているにもかかわらず、改善されない(新規参入者がユーザー目線の大義を掲げても勝てない)。
人工にせよ、予算にせよ、ビジネスの規模にせよ、時系列で追った時に「ゆがみ」が生じると問題が起きる。
線形で推移しているのであれば、なんとかなるのだが、波を持って変動していると色々大変になっていく。
自社の事業や、これから参入しようとしている業界が、「ゆがみ」がある歴史なのか、線形で動いているのか、それによって業界課題のインパクトと、対処法が変わってくるような気がしているのである。
ちょっと抽象的なんだけれども。
まぁ、ご参考ということで。