人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

大企業は大企業にしかできない領域で戦うべきか?

今日は若き起業家とよもやま話をしていて。

意欲とスピード感にあふれた若者とお話をしていると、おじさんはそれだけで楽しいわけです。

 

そんな矢先にFacebookのタイムラインを見ていると、年に何度かありますが、クライアントと議論していた新規事業のネタが、他社に先行されるというニュースが飛び込んできます。

「あぁ、またやられた」と思います。

 

たまたま今日見たものは、ハードウェアにかかわるものなので、先にローンチされたということは、2年くらい他社の方が先行していた可能性があります。

仮にWebサービスだったら、半年先行されていたらもう追いつけません。

 

あるアイデアを考えたときに、同じことを考えているライバルがいないということは、まずありえません。

そういう前提を置いたときに、半年~2年のリードを許してしまっているとすれば、今の大企業の意思決定プロセスでは、追い抜くことはまず不可能でしょう。

 

タイムラインをみて、そんな思いが頭を駆け巡りました。

大企業が巨象だとした時に、ネズミのようなスピードで動くことを目指すべきなのか、ネズミとは争わずに巨象にしかできない戦いをすべきなのか、とても考えさせられます。

 

普通に考えて、巨象にネズミのスピードを身につけさせるのは無理がありますから、やはり巨象にしかできない戦いに利(理)があるように思います。

スタートアップや中小企業が苦手とする、ハードなレギュレーション、高度な技術蓄積が要求される領域や、マネタイズに時間がかかる領域なんかで勝負するイメージでしょうか。

 

もちろん、それでも「イノベーションのジレンマ」は避けられないですから、その時には、例え「勉強代」が高くついても、アンクルバイターを高額で買収するしかないのかも知れません。

「バカ高い」と非難の声を浴びようとも、高値買収は大企業にしかできない領域でもありますので。

 

アクセラレートプログラムや、社内提案制度には、仕事で毎日関わるわけですが、ただのイベントならまだしも、本格的に事業として取り組むのであれば、「巨象」としての進め方、方法論を真剣に考えないと、スタートアップの真似事、それも鈍重で負けが見えている真似事で終わってしまうリスクを、改めて感じました。

外部から支援する立場として、今までの取り組みを反省しつつ、今後の進め方をとことん考え、クライアントと作り上げていきたいと思う次第です。

 

まぁ、ご参考ということで。