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著者の渥美俊一先生のことをご存知の方は、今のビジネスシーンではそれなりのご年齢の方に限られるのかもしれない。
既に鬼籍に入られているのだが、日本のチェーンストア理論の生みの親と言って良い。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A5%E7%BE%8E%E4%BF%8A%E4%B8%80
ダイエーとかジャスコとか、そんな企業の成長の理論的支柱を作った人、ということだろう。
古いといえば古い。
本書も内容の編纂は30年くらい前だから、時代背景諸々も古い。
ではあるのだが、創設された「ペガサスクラブ」の話を先輩から聞いたことがあり、どのようなことを指導されていたのか、興味があって拝読した次第。
チェーンストア理論の概要から始まり、ヒト・モノ・カネについて、とことん語る、という一冊である。
なんだかもう、熱量が凄い。
果たして正しい「商人道」を歩んでいるのか、読者に鋭い投げかけをしてくるようであり、商品管理やレイアウトの各論も、今まさに専門家として取り組んでいるかのようなディテール。
まさに「精神と技術」をとことん問う。
確かに本書が書かれた時代と現在とでは、経済状況もテクノロジーも全然違う。
しかしそんなことを持ち出そうものなら「君、私の言ったことを全部やった上でそういうこと言うんだよね?」と言われそうな迫力があるし、ここまでの根性で取り組めば、いつの時代でも通用しそうな凄みがある。
一つの時代を作った人だと思うのだが、きっと凄かったんだろうなぁと。
まぁ、ご参考ということで。