積読在庫消化。
Amazonのレビューも高評価だけれども、実際面白かった。
著者は言語学者だそうで、コンピュータ言語等を題材にしたファンタジー小説のような作品もある。
三省堂本店仮店舗で立ち読みして、いつか絶対読もうと楽しんだ「言語学バーリトゥード」も同じ著者だったことに驚き。
なんか縁があるけれど、70周年記念でそんな本を出してしまう東京大学出版会もすごい。
それはともかく、本書ではコンピュータを求める妖精(なんだそれ)とコンピュータに詳しい青年との対話形式で進行する。
こんなにコンピュータの歴史に詳しい青年はかなり変態な感じもするが。
で、順番にコンピュータが生まれる歴史を辿っていくのだが、これが「なるほど〜」の連続。
二進法はわかるよ、それはだってカウントの方法でしかないから。
そこに論理学、高校数学で学ぶ論理が登場し、推論を数式で表現する話ができる。
数式で表現できるなら、それを二進法に変換することができ、二進法で表せるなら電気回路に置き換えることができる。
推論を数式に表現するプログラミングも発展し、現在のコンピュータに至る。
二進法で、オンオフで、半導体で電気的に切り替えて…それは知ってはいたけれど、全然計算するという行為のイメージがわかなかったのだが、点と点が繋がる気持ちよさ。
割り算はマイナスになるまで割る数で引き算を繰り返し、その回数をカウントして答えを出しているなんて、知らないじゃない?
いや、面白かった。
おすすめです。
まぁ、ご参考ということで。