合気道での指導の気付きから、理解を深めたくて手に取る。
どうも小笠原流は一般向けにやたらと啓蒙書を出しているようだ。
その中から最新の一冊を手にとる。
基本的には動作の解説と、前提となる考え方が少し、という本なのだが、日本の武道をやらない人には縁遠いだろうなぁ、という第一印象。
畳で正座もしなければ座布団にも座らないものねぇ。
そんな人に膝行と言ったって・・・。
それはともかく、面白いなと思ったのは、まず呼吸と動作を合わせるというもの。
もちろん体の使い方として合理的、というのもあるのだが、吐いて二歩、吸って二歩、なんていうのは、合理的というより意識して動作をしていく訓練なのだと思う。
ランニングでも呼吸のリズムとピッチの話はあるが、結局自然に呼吸するのが普通だから、本当に合理的かどうかというより、意識して動作を作ることが目的なんじゃないか。
また、足を出すときは下座からとか、割とどっちでもいいんじゃないか?というようなルールもあるのだが、これは常にどちらが上座か下座かを観察することを通じて、周囲に目を配る習慣なのだと理解した。
常に状況に気を配り、動作に意識を込めていれば、まぁ隙はあまり生まれまい。
なるほどそういう習慣か、ということなのである。
この辺も、割と真面目に武術に取り組んでいる人じゃないと分からないんじゃないかな。
さて、これからの時代にどれだけ生き残っていけるのかなぁ。
まぁ、ご参考ということで。