人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

良い本の条件

積読在庫消化。

 

Kindle日替りセールで買ったのだろうか。

歴史物は買うのでまぁ良いのだが、とても長かったので買う時にちょっと腰が引けた記憶がある。

 

読んでみてやっぱり長かったのだが、読書体験としては辛いものではなかった。

おそらく著者の性格なのだろうが、冒頭に「このようなスタンスでこういう本を目指す」という口上があり、それがまず真摯さを感じられるのである。

 

内容は多岐に渡り、緻密なものだが、全てが冒頭の口上に支えられ、良いものを読んでいるという実感がある。

もちろん一読しただけで全て頭に入るようなものではないが・・・。

 

そして巻末の後書に大量の参考文献と後書。

後書でも、「通史を書くにあたり、自分の不勉強さを思い至らされた」などと書かれてしまっては、あぁちゃんとした人だなと感服せざるを得ない。

 

どんなジャンル・内容であっても、真摯な著者による真摯な作品、これこそが良い本の条件であると思い知らされた。

まぁ、ご参考ということで。