積読(リアルな紙の本)在庫消化。
ほんとね、書籍はお勧めされたらすぐに読むべきですよ。
かつての自分に「すぐ読めよ!」とツッコミたくなるくらい良かった。
いや、良い本だというのは有名でして、みんなが良いといっている本は後回しでもいいかな、なんて考えたんだろうか。
それはともかく。
本書は、90年代後半から2000年代初期にかけてIBMの舵取りを行った経営者の回顧録。
企業再生・改革は物語として既に「読ませる」中身を持っているが、それだけでなく経営戦略の実践として、リーダーシップの物語として、一人の人間の人生が変わる物語として、しっかりとした中身がある。
序盤ではあるが、著者が就任後の改革に一区切りをつけ、バカンスを過ごしている時に、就任前このオファーを受けるかどうか迷っていたことを思い出すシーンがある。
その時を振り返りつつ、怒涛の改革に一区切りつけたことも思い返して、著者は新たな使命感を獲得する。
その様は感動的ですらある。
少なくとも小生はグッときたし、このシーンのためだけに本書を読み返してもいいと思った。
仕事とは何か、リーダーシップとは何か、使命とは何か。
そんなことを教えてくれる。
それ以外にもいろいろ読みどころはある。
個人的には直近で読んだ「マーケティング戦争」とドラッカーの一連の著作との関連性を強く感じた。
そう思うと、積読在庫だったけれど、いま読むべくして読むことになったような気もする。
ドラッカーや「マーケティング戦争」を読んでいた今だから刺さったのかも、なんて。
いやいやいや、これだけの内容なのだから、やっぱりお勧めされたらすぐ読むべきだと思い返す。
はじめて勧められたのが20年前、本書を購入したのが10年前。
いくらなんでも寝かせすぎでしょ(苦笑)。
積読は悪である。
まぁ、ご参考ということで。