人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

罪深い人間たち

月替わりセールで購入したこちらを読む。

 

以前から話題で、いつ読もうかなぁと思っていたのだが、いかんせん長いので積読していたのだ。

とはいえ、今年に入ってハイペースで読書をこなしてきたこともあり、腰を据えて読むことにした。

 

とはいえ新書三冊〜四冊分くらいなのだけれども、前評判通り楽しく読める。

人類の生物学的進化、特徴、現在地について、生物学、歴史学文化人類学社会学などを総合した切り口で描いていく。

 

どれも特別新しいわけではないのだろうが、総合して描いてみせたところが優れているのだろう。

神話や物語の共有、それこそ想像の共同体的な切り口は社会学では手垢がついているけれども、そこを生物学的な特質として捉え直し、ネアンデルタール人との差異と提示してみせたりする。

 

これからの人類について、自らの価値観で進化を作り出せるようになったことを決定的なポイントとして示しており、なかなか示唆に富む。

個人的には、社会性と目的意識の重要性を解いてくれた師匠の教えを思い出し、先生が存命だったら、この本をどんな風に読まれただろうと思いを馳せたり。

 

なんかこう、年末年始の時間のある時に、仕事や俗世間の雑事から離れて読むのが良い本だと感じた。

フツーに面白いよ。

 

まぁ、ご参考ということで。