人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

道具に支配される行動

師匠が昔「認識(技)は対象物によって形成される」とおっしゃっていた。

グローブをつけてサンドバッグを殴っていればそういうパンチになるし、巻藁を素手で突いていればそういう突きになるし、人間をボコボコ殴っていればまたそういう突きになる。

 

それくらい環境に依存するものだし、そこを理解した上で稽古・練習を組み立てないと、変な方向に進んでいくよ、ということだと思っている。

なんせ、自分の周りに存在するものというのは、認識や行動を支配してくる。

 

小生が趣味としているカメラだって、カメラやレンズが変われば撮る写真は変わってくる。

スマホで写真を撮るようになって、縦アングルが圧倒的に増えたのが一番分かりやすい例だ。

 

縦アングルの写真が多くなれば、いわゆる「良い写真」の評価基準もいずれ変わるはず。

それが認識を形成するということだから、凄いことである。

 

だからこそ、良い道具を使うことは大事だ。

別に物欲を肯定したいわけではない(いや、ちょっとはあるけど)。

 

二流・三流の道具を使ってしまうと、二流・三流の技術・認識になってしまう。

一流の道具が高かったとしたら、買えるようになるまで我慢するべきだし、それができないならその程度のモチベーションだったということだ。

 

良い道具を使う、良い認識を持てる稽古をする。

それって、良い買い物をする、良い師匠に出会うという、人生にとってすごく重要なポイントだと思うのだ。

 

ちょっと思いつきだけど、娘には良い買い物ができる大人になって欲しいものである。

まぁ、ご参考ということで。