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小生、大学時代の専攻は刑法総論でして。
著者のお名前は聞いたことがあり、興味を持ってポチって積んであったのだが。
積んでいる間に、カルロス・ゴーン氏は逮捕されるわ、弁護人として弘中先生登場するわ、国外逃亡するわ、であったのだが、やっと拝読。
弘中先生が過去に関わった案件を振り返りながら、日本の刑事司法の問題、マスコミの問題、弁護士ビジネスのあり方の問題について語る、というもの。
一つは一つの問題は、今まで多くの識者が語ってきた内容であり、取り立てて新味のある話ではない。
とはいえ、これだけ戦ってこられた弘中先生の説得力は強大である。
もし上記問題についてあまり詳しくないという諸兄であれば、是非ご一読を。
きっと義憤でハラワタが煮え繰り返るだろうし、この国が嫌いになるはず。
弘中先生自身が、長い職業人生でそんな思いを嫌というほど味わってきたのだろうと推察する。
それでもなお戦い続けた先生が一緒だったのだから、カルロス・ゴーン氏はもう少し粘って欲しかったなぁと個人的には思う。
あと、個人的には、中坊公平氏の批判を展開されていたのがビックリ。
「平成の鬼平」とはなんだったのか…。
それにしても、弘中先生は仕事を興味で選ぶようである。
刑事事件なのだから、人の不幸を興味本位で、というのは全くないのだが、やりたいと思うかどうかを大事にしており、報酬その他は後からついてくる、みたいなスタンスの様子。
実はその辺が、こんな大変なことを仕事とするプロフェッショナルとして、一番大事なことなんじゃないかなぁと感心している。
まぁ、ご参考ということで。