人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

フルマラソン初参戦の振り返り

9月に開催されたマラソングランドチャンピオンシップを見て、えも言われぬ高揚感に囚われ、もっと走りたい、一度はマラソンにチャレンジしてみたいと思ってから4ヶ月弱。

この三連休に43歳にして初のフルマラソンにチャレンジし、一応の目標(完走、3時間47分=キロ5分24秒)を達成したので、偉そうに振り返ってみたい。

 

小出監督は正しかった

レーニングにあたり、数冊本を読んだが、小出監督のこの本は、全くご指摘の通りであった。

 

マラソンは毎日走っても完走できない 角川SSC新書
 

 

本で学んだことは、体重を落とすこと、たくさん走ること、キツい練習をするということ、これしかないということだったが(苦笑)、本書に記載もあり、小生も実感として理解したのは、5キロ10キロのランニングをするということと、フルマラソンを走るということは、全く別の競技であるのだな、ということ。

例えハーフマラソンであっても、フルマラソンとは別の競技、というのが両方走ってみての実感である(だから、フルマラソンの方が偉いとか凄いとか、そういうことでもないと思う)。

 

何が違うかというと、小生のレベル感では、フルマラソンというのは「一生懸命走るのではなく、フルマラソンを完走できるペースまで落とす」というのが実感。

ハーフの方がずっと一生懸命走って、息も苦しかった。

 

先日のフルマラソンでは、ペース配分を失敗したことによって筋肉疲労が溜まり、後半足が動かなくなったのを、無理やり前に進める苦しさがあったが、息は苦しくなかった。

息が上がるほどスピードが上げられない、というのが正しいのだが、足が動かない中、無理やり前に進むのはかなりの拷問(笑)。

 

拷問はともかく、フルマラソンについては、当初小生が思っていたよりも、ずっと遅いペースで走り続けることになったのだ。

しかしそれは裏を返すと、走り切れるペースを見出しながら、全体として、いかにそのペースを上げていくか、というのが、現時点での、フルマラソンという競技の小生なりの理解になる。

 

もう一つ、フルとハーフの違いは、補給が必要ということ。

エネルギーは途中で尽きてしまうので、何処かで何かを補給しないと完走できないというのは、これも別の競技と言っても良いポイントのような気がする。

 

・「俺だけは違うはずだ」と思っても、だいたい統計値に収まる

リンクを見てほしい。

http://hanafusa.info/tennis/Marathon/MarathonEndurance4.htm

 

これは最大酸素摂取量から計算されるフルマラソン他の予想タイムの表。

最大酸素摂取量は、ガーミンとかfitbitとかApple Watchなどをつけていると、概算値を測定してくれる。

 

小生の感覚では、現実に提示される最大酸素摂取量にかかわらず、もっとやれるはずだと思っていたのだが、結局この表の通りのタイムとなっている。

世の中の大概の事象と同じく、統計値に収まるものである。

 

間違ってもレース本番だけ特別な力が出るなどと考えてはいけない。

 

・外発的動機付けは内発的動機付けを阻害する

走りたいという純粋な欲求から、日々ランニングを続けていたのだが、フルマラソンへのチャレンジを決めて以来、「そのためのトレーニング」が始まる。

それがどうしても義務感を生じさせ、微妙にモチベーションを阻害する。

 

この辺が人間心理の綾だと思うのだが、小生の場合は、内発的動機付け以外の要因は好ましくないと感じたので、もしまたレースに出るとしても、普段からフルマラソンのトレーニングを積んだ上で、ふらっと参加する方が、性格的にはマッチしていそう。

 

・やってみなければわからなかったこと

繰り返しになるのだが、本番はとことん我慢して自分のペースを守らなければならない。

周りの早い人達はどんどん先を行き、それについて行こうと思えばいけなくもない。

 

しかしそれはハーフまでで、後半がもたない。

微妙に目標タイムより早い人がたまたま居て、抜きつ抜かれつをやってしまったのが今回のレースの反省点。

 

それから、中間で補給するゼリーなどは用意していたのだが、レース後に食べるものを用意していなかったのが失敗。

足の使いすぎでレース後は生まれたての小鹿のようだったが、栄養不足で足がつりそうになっているのに補給食がなく、娘がたまたま持っていたグミをムシャムシャ食べて凌ぐ羽目に。

 

・それでも情熱は止められない→これこそ好きなこと

ゴール直後は二度とこんなことやるまいと思った。

実際、一度はフルマラソン、という出発点でもあったので、これきりで終わりでもよかったのだが、3時間後には「もっとこうやれば良かったのでは…」等の思いが去来する。

一日休んで足はだいぶん回復したので二日後には筋トレ、三日後にはランニングを再開している。

義務ではない。

走りたいから走っている。

 

・その他のデータ

年齢43歳、身長165センチ、59キロ

9月までの月間走行距離:50〜80キロ

10月214キロ、11月250キロ、12月145キロ

マフェトン方式などにもチャレンジし、距離を積み上げたが、11月のハーフマラソン直後の健康診断が無茶苦茶悪かった(これは追い込みすぎ)のにビビり、ナイキのアプリでメニューを組んで従ったために12月の走行量が減っている。

レース前一週間は、メニューに関わらず70キロくらい走った。

靴:ホカオネオネ クリフトン5

サプリ・プロテイン:特に飲まず。

 

まぁ、ご参考ということで。