人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

前半は良かったのだが

積読在庫消化。

 

組織論は読書範囲なのだが、Kindle日替りセールで買ったのだろうか。

組織論では有名な先生なのようなのだが、不勉強でよく存じ上げず。

 

前半の、全ての組織は官僚制が基本、というのは改めて正論をぶっ込まれて説得力があった。

なるほど、そりゃそうだ!である。

 

「ザ・ゴール」を援用しつつ、組織のボトルネックを踏まえた設計なども良かったと思う。

どこにボトルネックが存在し、その前工程を厚くしないとか、今の会社の組織図やプロセスを思い浮かべて、ああでもないこうでもないと考える面白さがある。

 

中盤あたりから、日本の組織の課題の話に転じる。

先生、どっかの大企業で長くお勤めでしたか、というくらいドロドロした事例を引き合いに出してくるのだが、「虎の権力、狐の権力」あたりから、ただの日本組織の悪口みたいになってくる。

 

だんだん飲み屋の経営論になっていくというか。

内向きの議論は悪とか、別に間違ってはいないし、そうだと思うけれども、それが簡単じゃないから問題なのであって。

 

構造に問題があると説いているのに、処方箋は精神論、それも誰が頑張るのかが見えない精神論に感じる。

前半のアカデミックな議論をそのまま深掘りしてくれればよかったんだけどなぁ。

 

まぁ、ご参考ということで。