小説が続いたもんだからビジネス書も読む。
46歳になろうとするオジサンにはもはや手遅れかもしれないが、いやいや常に本質、基本に立ち返ることは大事だと言い聞かせて拝読。
資料作成の目的はなにか?誰が読むのか?読んだ人にどんなアクションをとってほしいのか?
当たり前なのだが本質的な問いから始まる。
その答えを(多くの場合仮説でしかなかったりするが)考え抜き、ストーリーボードを編み、ラフスケッチをして、そこまでやって初めてパソコンを開く。
正解。
大正解である。
こういう「凡事」というにはレベルが高すぎるが、こういう本質的なことをどれだけやり続けるかで勝負は決まる。
いや、気が引き締まる思いである。
若い人にとっては、もちろん目先のテクニックを習得するという意味で、とても貴重なノウハウだと思うのだが、「なるほど、ここまでやりきると、この道で食っていけるんだな」という、生きていく上で必要な努力というのが見えて安心するんじゃなかろうか。
なんていう余計なことを考えてしまう。
本書の最後に著者からのメッセージがある。
著者が資料作成で勝負するようになったのは、あるプロジェクトで提出した資料を、相手から「読めばわかる、説明不要」と言ってもらえたことだったそうだ。
自分の作った資料が完璧であると理解した著者は、それを認められる快楽にハマり、依頼資料作成を極める道に進んだようだ。
そんなきっかけもまた、生きていく上で起こりうる事件だったりする。
短い本なのでぜひ若い人におすすめしたい。
まぁ、ご参考ということで。