人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

厳しい状況を覚悟せよ

たまたまだがこんな本を読む。

 

管理職・リーダーとしての役割を考える上で、レビューの高かった本書を参考にしようと思い手に取る。

内容は一気通読できるわかりやすいものなのだが、想定されている状況は小生が思っていたものよりずっと厳しいもの。

 

遠い昔に経験したことがあるような無いような、長時間残業や睡眠不足が続き、各人の判断力が怪しくなっていたり、離脱者が出そうなチームの状況を、どう耐え凌ぐかというもの。

そのような場面では、いかに体力を回復し、仕事を切り、局面が打開されるまで持たせられるかの勝負。

 

著者の言葉で印象に残ったことをまとめると、上記のようなステータスになってしまった時点で戦略的には「負け戦」なのであり、そこから一発逆転・起死回生を狙おうとすると(かつてのどこかの国の軍隊を彷彿とさせる)被害を拡大させてしまうので、ダメージコントロール、被害を最小限に抑えることに集中すべき、とのこと。

小生の周りにも、知らず知らずのうちに「負け戦」になっているのに、それと気付かず、ずっと起死回生に取り組んでもがいている人が多いような気がする。

 

最終章あたりに、実際に近い形で著者が相談にのるケーススタディーが出てくるのだが、「うわ、こんな状況の人、会ったことある」という感じで身につまされる。

さらに著者は言う。

 

多くのビジネス書で語られるリーダーシップは「平時のリーダーシップ」であり、メンバーが通常のパフォーマンスであれば、比較的容易に達成できるもの。

厳しい状況をどう凌ぐかは、そうやすやすと指揮が取れるものではなく、ここでリーダーとしての本質が試される。

 

厳しい局面は誰にでも訪れるもの。

覚悟して備えておきたいものである。

 

まぁ、ご参考ということで。