何かの拍子で見かけ、興味を持ったので読んでみる。
マネジャーの悩みは尽きない。
プレイヤーのときより厄介で深いと思う。
我欲もあるけれど、基本的にはメンバーのため、会社のためにと思って日々奮闘するが、なかなか期待したようにはならない。
自分の仕事もこなしつつ、ハラスメントにならないように一つ一つの動作に気をつけながら、メンバーのモチベーションを上げようと声をかけ、なだめ、すかし、という日常。
もちろん、そんな「やらされ感」「被害者意識」でやっているわけじゃないけれど。
まぁ、そんなわけだから、本書のタイトルを見て、「そんなことできるの?」と救いを求める感じ(大袈裟か)で読んでみたのだ。
本書の理論的背景は認知科学。
ケツを叩いて動くのは真のモチベーションとは言えないので、本人が心の底から「やりたい」と思えるように仕向けていく、というもの。
かといって現状の延長線上では誰しもワクワクしないので、現状の外に、ある意味ぶっ飛んだレベルの目標を設定しつつ、「ぶっ飛んでるけどひょっとしたらできるかも、いや多分できる、やってみたい」という感じでリードしていく。
そこに会社のパーパスとか理念を重ねることで、本人と会社の双方のゴールに近づける。
そんなふうになれば確かに、放っておいてもモチベーションの高いチームは生まれそう。
実践においては、まずはマネジャーがそうならないとね、という話なのと、本当にやりたいこと、ワクワクすることって何?という問いからは逃れられないあたりが、多分最大の難所。
でもまぁ人生長いし、いろいろな働き方、生き方が広がっていくなかで、自分自身のモチベーションが高い状態をコントロールしていくのは、ある意味必須のスキルになっているのかもしれないね。
考えどころだなと。
まぁ、ご参考ということで。