人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

「Amazonの絶対思考」 読了 〜日本法人のリアル〜

リンクを貼る。

 

amazonの絶対思考

amazonの絶対思考

  • 作者:星 健一
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2019/11/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

Amazon本は連続三冊目。

有名無名、色々な人が同社の本を書いているのだが、その中でもレビューが高かったので選んだ一冊。

 

日本法人のエグゼクティブを2018年までの10年間にわたり務めたという著者によって、彼らのカルチャーや経営スタイル、そして日本法人の実際が語られている。

カルチャーや経営スタイルのところは、前二冊に記載されていることと大差はない(あったらおかしいわけで)。

 

日本市場の特殊性を踏まえて、どう適合させていったか、という話だったり、日本人として彼らの経営をどう受け止めたか、といったあたりは、本書の特徴でもあり、興味深い。

ただ、誤解のないように申し上げると、「やっぱ日本市場変わってるわ〜(だからダメなんだよね〜)」とか「やっぱAmazonって特殊な会社だよね」みたいな、今の日本人読者ウケするようなことが書いてあるわけではない。

 

前者について言うと、Amazonはあんなに巨大になったのに、16か国でしか展開していないそうなのだが、それは彼らの強みが生きる場所を選んでいるかららしい。

ということは、日本市場が殊更変わっているわけではなく、彼らにとっては許容範囲ということである。

 

後者についても、厳しい目標を掲げ、本質的な議論を通じてやり切るだけだと感じられ、表面的な方法論の違いはあるとはいえ、特別ではないだろう。

厳しさのレベルとして、ついていけない人はそれなりに居そうだ、というくらい。

 

個人的に本書を読んで良かったなと感じたのは、いろいろ伝え聞く彼らのスタイルが、やはり実態を伴って運営されてきたのだ、ということが理解できたこと。

評伝はなかなかぶっ飛んでいたし、二冊目はきれいにまとまりすぎていたように感じたので。

 

まぁ、ご参考ということで。