こんな本を読む。
本書は、中世の商人が残した箴言集とでもいうもので、世界最古の複式簿記の考え方が記載されていたりと、歴史的にも意義深いものらしい。
原典は若干難解でもっと長いらしいのだが、現代人でも飽きずに読めるようにコンパクトにまとめた本の日本語版。
商売とは、みたいな本筋の話から、ファッションや妻の選び方、果ては引退どきの話まで、話題は広がる。
中世の人で、これだけの文章を残す人だから、育ちも良く、勉強もし、才覚と努力で成功した人物。
なので、物凄く纏めてしまうと「人生の全てを真剣に、ちゃんとやれ」と言っているのと同じだと思う。
「はい、頑張ります」と思わず姿勢を正してしまう気概なのであった。
脱線してふと思うのは、この時代のこのエリアの人にしては、宗教に関する言及が極めて少ないと感じた。
ビジネスで異教徒とも渡り合い、当時の宗教的には微妙だった為替や金利や先物なんかを使いこなしていた人だから、宗教に関しては当時の普通の人とは違う距離感だったのかな、なんて想像する。
いずれにせよ、良い商売人になれるよう引き続き研鑽致します…。
まぁ、ご参考ということで。