人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

円錐角膜キャリアの40代男性がICL手術を受けた話

小生、20歳ごろに円錐角膜という眼の希少疾患の診断を受けてから二十数年、ハードコンタクトで矯正し視力を得てきた。

円錐角膜というのは原因不明で発症率は1000分の1、角膜下部が膨らんでいくことで不正乱視になるという病気である。

 

※参照

https://www.nanbyou.or.jp/entry/519

 

軽度の人はソフトコンタクトレンズで矯正視力は出るが、程度が進むとハードコンタクトでしか視力が出なくなり(小生はこのレベル)、さらに進むとソフトとハードを併用するとか、最終的には角膜移植となるもの。

20代から進行し、だいたい40代で進行は止まるので、小生もこの状態で症状は確定と言ってよかろう。

 

ただ、尖った角膜の上にハードコンタクトを載せるというのは当然無理があり、小生の場合、睫毛が入ったのかゴミが入ったのか、はたまた花粉かで、突然猛烈に痛くなったりするし、その状態をこじらせて角膜に傷がついて数日装用停止という事態を年に1〜2回繰り返してきた。

二年ほど前に結構激しく痛めてしまい、その後なんとなく光が滲むような気がしたりということで、こんな眼に悪そうな生活を、下手したらあと40年とか続けられるのだろうかと、疑問に感じつつあったところ。

 

ずっとお世話になっていたかかりつけの眼科医も、それなりにお歳を召してきて、病院もなんとなく黄昏た雰囲気をまとってきた。

小生の働き方が変わり、あまり外回りをしなくなったので、何かのついでに眼科に寄ることが難しく、黄昏た経営の営業時間に合わせて伺うのも結構大変。

 

さて、会社の近くにこの先もお世話になれる眼科は無いものか、「円錐角膜」をキーワードに、なんとなく検索してみる。

すると、円錐角膜治療を行なっている病院というのは、外科手術と合わせ、ICL視力矯正手術を行なっていることが多いことを知る。

 

というか、ICLがメインで、円錐角膜治療はメニューの一つ。

ICLというのは、眼内に特殊素材のコンタクトレンズを挿入して視力を回復させる術式で、世界で100万件以上の実績がある。

 

40代に入って円錐角膜の進行が止まったであろう人には、ICLだけ行って視力を回復させるということらしい。

ということで、そんな治療を行なっている病院は何件かあるのだが、色々検索して吟味した結果、こちらの病院にアクセスしてみる。

 

サピアタワーアイクリニック東京

https://eyeclinic-tokyo.jp/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=gll_sa_brand&gclid=CjwKCAjw64eJBhAGEiwABr9o2Kw5XMN8Mdu6R8zg-58xS6Ug4w_N8Y-QNtnaiUKHT5hYkdNfZhvR3RoCUegQAvD_BwE

※実際にかかった病院名は伏せるということも考えたのだが、読んでいただく方が本当に知りたいのはこういう情報だろうと思い、あえて掲載することにする。

 

実は会社からは最寄りでは無い。

決め手は、円錐角膜治療のページが充実しており、「あぁこれ俺かも」という事例が載っていたこと、個人経営より組織っぽい経営の方が安心であること、だった。

 

さすが保険外診療、何十万もかかるサービスはWebその他が充実している。

さっそくLINEでお友達登録をしたのが2021年7月。

 

これで実際に話を聞きに行ったら、もう手術するんだろうなぁと逡巡すること2週間。

意を決してLINEでメッセージを送ることにする。

 

・8月2日

LINEでメッセージを送る。

即レス。

 

円錐角膜の担当医が金土日勤務ということで、日程調整。

そして、初診までコンタクトレンズを2週間装用中止するように、とのお達し。

 

ハードコンタクトは眼を抑えつけるので、正しく検査するためにはそうなるのだ。

あらかじめWebサイトを読み込んで 知ってはいたのだが、ちょっとしんどい。

 

メガネは持っているけれど、眼が悪すぎるのであんまり見えないのだ。

片眼ずつ外して検査できないか(メガネ生活より片眼コンタクト生活の方が慣れていることもあり)と交渉してみるのだが、「ダメ」との回答。

 

いきなり蹴躓いた感があったが、仕方ない。

わかりました、ということで腹を括る。

 

これで不便な生活をしたら、行動経済学的にはますます手術の方に倒れるだろうなぁと思いつつ。

後で理解したのだが、というか当たり前なのだが、両眼で視力調整をするので、やっぱり片眼ずつという訳にはいかないのだ。

 

あの時腹を括った俺、偉かったぞ、と。

そんなわけで、20数年振り?のメガネ生活が始まるのであった。

 

・初診までの2週間

さっそくのメガネ生活。

眼が見えないのは非常に不便だが、仕事は会社や自宅の外付けモニターの画面倍率を150%にすることで凌ぐ。

 

プロジェクターに投影される資料はほぼ見えないが、まぁ手元のPCで見るのでなんとかなる。

後日の検査でわかったのだが、メガネでの矯正視力は片眼で0.4くらい。

 

そりゃ見えないわ。

なんとなく、自然に囲まれた環境だと見難さを感じないが、都会に来てモノや情報が多くなると急に見難くなる。

 

そういう意味では、一番心配だった週末の車の運転はそれほど厳しくなかった(視力的にはダメだったのだろうが)。

でも暗い車庫での駐車は難易度が高いし、初めて訪れたスーパーで目的のモノを探すというのも辛かった(先述の情報量の問題でもあるだろう)。

 

メガネだと邪魔なので、毎日のトレーニング、ランニングやジムや合気道の稽古も思い切って裸眼でやってみた。

これもなんとかなった。

 

ランニングは危なっかしいのかもしれないが、散々走り込んだコースなので、「眼を瞑ってでも」走れる。

犬の糞くらいは知らずに踏んでいるかもしれないけれど(笑)。

 

しかし、裸眼で走るのはとても気持ちが良い。

これはこれで大きな発見であった。

 

ジムもなんとかなる。

サンドバッグまでの距離感とか、ミット打ちとか不安だったが、特に問題はなかったはず。

 

後日の検査で裸眼は右が0.1、左が0.06ということだったので、右眼は無茶苦茶な不正乱視だけれども像は結んでいる、というところが良かったのかもしれない。

コンタクトレンズにこれまで依存しすぎてきたけれど、メガネを作り直せば案外なんとかなるかもしれないな、いやそこはやっぱりメガネ無しで見えた方がいいに決まっているけども…でも万が一視力矯正が思った通りにならなくても、コンタクトレンズを止める選択肢は無いわけではないな、なんてことを考える。

 

・8月19日

翌日クリニックに行くということで、なんとなくWebサイトを眺めている。

円錐角膜治療ばかり調べていたので気づかなかったのだが、ICL治療の記載に、適用年齢は概ね45歳までとあるではないか。

 

なんとギリギリ。

老眼になっちゃうと視力を合わせにくくなるのかな、などと考えながら、ギリギリ滑り込んだ運の良さにちょっと感動。

 

・8月20日

運命の検査当日。

初めて訪れる場所は、メガネでは難儀する。

 

とはいえサピアタワーには何度か行ったことがあるので、クリニックには無事に辿り着く。

上階のホテルと兼用のエレベーターは、フレグランスが効いていて気持ちがいい。

 

フロアも美しいし、たどり着いたクリニックも都会的で洗練された内装。

正面入り口の目の前に受付があり、待合。

 

向かって右が壁、左に眼を向けると待合のソファの向こうに、視力検査機器数台の列と、その奥にも検査装置。

 

仕切りがなく全体が見渡せる、フラットで小ぶりな施設の中を、スタッフさん達がキビキビと動いている。

予約は金曜日の17時半、受付最終時間に近かったが、それなりに患者さんがいる。

 

オープンな初めて見るレイアウトに、ちょっとした驚きを感じつつ、受付へ。

予約しているので当然すんなりと進み、初回の問診票記載と検査料の一万円を支払う。

 

一応現金を持っていったが、クレジットカード決済ができたのでクレジットカードで払う。

ちなみにこの一万円、後日手術となれば、その手術代から差し引かれることになっている。

 

さて、ほんの数分の待ち時間を経て、いよいよ一万円相当の検査へ。

まずは視力。

 

機械を覗くと、道の向こうに気球が見えるアレ。

円錐角膜で不正乱視の右眼は上手く合わずに機械が戸惑うのがわかる。

 

まあ、いつものことなんだけど。

続いて眼圧測定。

 

眼球に空気が吹き付けられるアレ。

いつも上手く測定できないのだが、今回はスパッと決まる。

 

その後は初めての検査装置が続くのだが、概ね角膜の表面の形状を撮影・測定しているらしい。

真ん中の光を見つめると青い光線がグルグル回る、みたいな、終わったら未来に行ってるんじゃないか、みたいな検査もあったり。

 

そして、いつものCの字を読む視力測定。

「赤と緑、どっちが濃く見えますか?」の質問はいつも困る。

 

ネットで調べて意味や正解も知っているが、いつも同じにしか見えない。

Cの字も最後の方は結構適当なのだが、「見えてますね」なんて言われると「ホントかなぁ」と思う。

 

とはいえ、自分史上最大に丁寧、かつ粘り強く測定してくれる。

前述の通り、裸眼で右が0.1、左が0.06、持参したメガネの矯正が左右0.4ずつ。

 

続けてレンズを差し替える例の検査用メガネをかけて、矯正視力を合わせにいく。

これも丁寧かつ粘り強く。

 

さしてあるレンズの角度をずらしていくと見え方が変わるようなのだが、そこにさらに技師さんが手持ちのレンズをメガネ前に出し、表と裏と切り替えながら、どちらが見やすいかを聞いてくる。

おぉ、分からん、なんとも言えない…。

 

「うーん」と唸りながら「こっちかな?」と答えを出す。

こっちも後半生のQOLが掛かってるからね、必死ですよ。

 

それにしても技師さんは粘り強く付き合ってくれる。

基本的に対応が丁寧でいい距離感。

 

かれこれ30〜40分はかかったと思うが、視力の検査は一応完了。

続いてドクターの診察ということで、眼底も見るために瞳孔を開く目薬を打たれ、開くまでの時間にタブレットでICLの解説動画を見るように案内される。

 

動画はもちろんちゃんとしたもので、手術のメリット・デメリットが一通り語られる。

失敗のケースも数千症例に1回という頻度のようだが、そうなった場合はレンズを入れ替えるなどの対応になるらしい。

 

そう、当院は3年保証が付いていて、上手く行かなかった場合は無料でレンズを外したり入れ替えたりしてくれるとのこと(もちろん無限に対応してくれるわけではない)。

動画の後半は挿入するレンズメーカーのプロモーション。

 

最後はレンズを手作業で削り出すらしい。

すごい世界や…。

 

そしてレンズは紫外線をカットする機能が付いている。

裸眼よりスペックアップということで、いよいよサイボーグである(笑)。

 

ちなみに、レンズの技術革新によって、緑内障に罹患するリスクは、ほぼ無くなったようである(過去の仕様ではあったらしい)。

白内障になってしまった場合は、眼内のレンズを入れ替えるのだそうだ。

 

さて、およそ15分が経過し、薬が効いたか視界がボヤけてきた。

いよいよ診察である。

 

診察ではこれまでの経緯を聞かれつつ、術式や治療方針について、一通りの説明をしていただく。

そこで一つ軽い衝撃の事実。

 

先の矯正視力合わせで、右1.0、左1.2くらいまで持っていったのだが、それはメガネで矯正できる視力の上限。

で、ICLの場合、そこまで見えるようにはならないかもしれない、とのこと。

 

左は1.2までいけるかもしれないが、右眼は円錐角膜で不正乱視があるため、0.7くらいが上限かもと。

要するにハードコンタクトほど視力は出ないということなんだな。

 

むぅ…。

そして視力の左右差もあるし、どうしてもなんとかするのであれば、年齢的に円錐角膜は進行しないだろうけれど、角膜内リングを右眼に挿入し、ある程度円錐角膜を治してからICLに臨むというやり方もある、とのご説明。

 

※角膜内リング

https://eyeclinic-tokyo.jp/keratoconus/icrs/

 

ただ、0.7でも見えているといえば見えている範囲だし、進行しないであろう円錐角膜に角膜内リング治療をする差し迫った理由はあまりないし、角膜内リングはそれによって夜間光が滲むようになったり、そういうデメリットもあるよと、総合するとそういうお話。

最終的には判断はお任せしますので、しばらく考えてみてください、とのこと。

 

その場で思い浮かんだ質問はあれこれお伺いし、診察は終了。

待合でしばらく過ごして、コーディネーターの方との打ち合わせ。

 

改めてICLだけにするか、角膜内リング治療を先に行うか、料金やプロセスの説明を交えて軽くディスカッション。

先生からもコーディネーターからも、角膜内リング治療への前向きなニュアンスはあまり感じられない。

 

立場上断定はできないだろうけれども、やれば料金上乗せできるのに。

そういう意味ではデメリットもあるんだろうと受け取った。

 

厄介だなと感じたのは、角膜内リングの取り寄せに数ヶ月、手術して視力が安定するまで数ヶ月、そこから今一度視力を測り直してICLという流れで、当然手間も時間もお金もかかるし、コンタクトもメガネも作り直しになること。

とりあえず、その場での判断は行わずに、もう少し検討ということで、ディスカッションは終了。

 

ICLのために、もう一度視力測定が必要ということで、予約日を協議。

「もう一度」の趣旨は、日によって視力に揺れがあるので、複数回の検査で正確さを求めるため。

 

コンタクトレンズは引き続き装用できないということで、コーディネーターの方は「早い方がいいですよね、同じ先生がいいですよね」ということで、翌々日の日曜午前で次の予定を押さえてくれる。

よくお気持ちをわかっていらっしゃる。

 

そんな感じで初診は終了。

ぼちぼちのボリュームの説明資料を頂戴して帰宅。

 

帰宅後、妻と今日の話をしつつ、いただいた説明資料をパラパラとめくって考える。

その中の記述で、円錐角膜患者へのICL治療が認められるようになったのは2019年かららしい。

 

なるほど本当に最近だから、これまであまり小生のアンテナに引っかかってこなかったのかもしれない。

そういう意味では、まだ症例数が少ないのだろうが、最近出来るようになった術式である一方、年齢のリミットが近づいていて、なんだかタイミングの良さを感じ、症例数の少なさへの懸念というよりは、最後のチャンスだからここで乗っておけ、という気持ちが強くなる。

 

妻は妻で、他人事ながら眼にレンズを入れるというサイボーグ感に恐れ慄いていたが、小生がハードコンタクトで苦労しているのも知っており、最終的には手術を受けることを後押ししてくれた。

角膜内リングに関しては、前述した通り、やっぱり不要かなと判断、ICL一本ということで腹を括る。

 

・8月22日

再訪。

日曜日の午前だけれども、それなりに患者さんがいる。

 

一つ失敗したのは激しい二日酔いであったこと(苦笑)。

二日酔いでも眼の見え方に変わりはないし、手術後も二日酔いの日はあるだろうから、まあいいんだけど、ツライわ…。

 

検査そのものは初診で行ったものとほぼ同じ。

なのだが、今日の検査でレンズの仕様が決まるということで、さらに丁寧に合わせていく。

 

おそらくこの度数でしょう、というメガネで近くを見たり遠くを見たり。

ICLで矯正をすると、遠くを見るように視力を合わせる関係で、老眼の進行とともに手元が見えにくくなるらしい。

 

今が見えているので、それがどういうことかよくわからないのだが、免責事項的に何度か説明される。

普通に見えている人と同じになるんんでしょ、と理解しているので、なんとも思わない(違うのかな?)。

 

近くの視力を測るためのシートを手元で眺めて、そう言われれば横に1.2と書いてあるCマークはただの点にしか見えない。

「頑張って見てみてください!」と言われるのだが、見るのを「頑張る」ってなんじゃ…と戸惑いながら眼を凝らす。

 

そんなやりとりをする中で説明されたのだが、限界まで視力を上げていくと、そのぶん近くは見えにくくなってしまうらしい。

遠くに合わせるからそうなる、ということなんだね。

 

なので「二段階落とした感じがこれなんですが、どうでしょう?」と聞かれたらレンズで近くと遠くを見る。

正直なところ、「落とす」前との違いはよくわからない。

 

で、三段階落としてみたりすると、若干見えにくくなる気がしたので、「二段階」で止めることに。

これで視力は確定。

 

続けて先生との問診。

待ち時間の間、ふと周囲の様子を伺うと、来院者は一生懸命スマホをいじっている。

 

「なぁ、そういう生活習慣だから目が悪くなったんだぜ。それをなんとかするために保険外治療に何十万も払うんだろ?いいのか、それ…?」

なんて思ったり。

 

さて、その先生との問診は先日と大きく変わらず。

視力検査の結果も大きく揺れなかったようで、それも要因のようである。

 

改めて狙える視力のレベルの話があって、再び角膜内リング治療をするかどうかという論点。

家で考えてきたこともあり、角膜内リング手術は行わずICL のみで、という意向をお伝えして問診は終了。

 

そしてコーディネーターさんとの面談。

ICLのみ、という確認とともに、料金だとか今後の手順についての説明。

 

ちなみにICLには遠近両用レンズというのもあるのだが、円錐角膜患者には適用外。

いいです、老眼鏡かけます。

 

標準のICLお買い上げ、ということで、両眼トータル78万円、前金で30万円をカード一括払いで決済完了。

これで発注をかけ、汎用品で矯正できない限りはレンズもオーダーになるなので前金なんだね。

 

そして手術前後のプロセスが書面で説明され、手術前にさす目薬も渡される。

抗生物質だね、これは。

 

なんとコンタクトは手術前日まで装用可能らしい。

そして手術当日は風呂に入らない。

 

翌日も首から下まで。

頭洗えないのか…。

 

術後1ヶ月はキャンプもプールも禁止。

まぁ多分行かないけど、キャンプやプールって汚いんだな…。

 

で、コーディネーターさんからは、レンズがオーダーになった場合、最長3ヶ月〜4ヶ月時間がかかるかもしれない、との説明。

在庫確認できたらすぐ連絡します、とのことで本日は終了。

 

帰宅後、妻に経過を報告。

手術ができることを喜んでくれる。

 

・8月23日

翌日午前10時にクリニックから電話。

やはりレンズはオーダーになるため、3ヶ月か〜4ヶ月かかるとのこと。

 

入荷次第連絡をもらえるそうだが、しかし先だなぁ。

なんとなく、年内に終えられるといいな、と思いつつ電話を切る。

 

・9月2日

かかりつけ医の眼科に伺い、ヒアレインムコスタを処方してもらう。

ひょっとしたらこの先生に診てもらうのも最後かもしれない。

 

セカンドオピニオンを貰おうかとも思ったが、これまでのやり取りから推察するに、あまり前向きなコメントもいただけないだろうし、どんなコメントだったとしても手術を受ける決断は変わらないので黙っていることにした。

久しぶりにお会いする先生は、やはり大分お年を召した印象だし、クリニックも平日昼ということもあって閑散としていた。

 

長らくお世話になりました。

変わらぬご活躍を祈念申し上げます。

 

・9月27日

前金30万円のクレジット引き落としが完了。

レンズまだかなぁ…まさか詐欺じゃないよね、なんて(笑)。

 

・11月10日

誕生日を迎え、45歳になってしまいました。

適用年齢上限に到達。

 

最近は左目の視力がまた落ちたのと、右目の老眼が進んでいるような気がする。

早くレンズ来ないかな、どんな風になるんだろうなぁ…。

 

 

・11月17日

昼過ぎに着信。

残念ながら電話を取り損なう。

 

夕方折り返すが担当者不在、明日は休みということで、明後日お電話をいただく段取りに。

きっとレンズが届いたという話のはずなのに…惜しい!

 

 

・11月19日

昼過ぎに着信。

今度は即座に出る。

 

なんと、コロナの影響でレンズの製造に遅れが出ており、最長4ヶ月のものが5ヶ月になるかも、とのこと。

コロナのバカヤロー…。

 

ちゃんと丁寧に進捗を確認してくれているのは流石。

心待ちにしています、とだけお伝えして電話を切る。

 

残念…。

目薬切れそうなので、かかりつけの先生のところにもう一回行かなきゃ…。

 

・11月25日

目薬が切れそうなので、かかりつけの先生にかかる。

相変わらず丁寧に診察してくれる良い先生なのだが、やっぱり今の仕事だと中抜けして通うのは厳しいなぁと思う。

 

いつも通りの診察を終え、会計待ちかと思いきや再度呼ばれる。

初めての検査機器。

 

眼底の写真を撮る検査だったようで、その写真を見せていただく。

強度近視の人は眼底にある凹みが通常より広く、それが拡大して行くと緑内障になるとのこと。

 

「ほら、あなた広いでしょ、40代を過ぎたらリスクが高まるから、今度来るときはあらかじめ予約してもらって視野の検査をしましょうね」と仰る。

むぅ…不安だなぁ…。

 

でも手術控えてるし、この病院の診察時間で長めの検査だと有給取らなきゃ来れませんぜ先生、と心の中で呟く。

ネガティブな気持ちになると、スタッフさんの対応も無愛想で事務的に感じてしまい、もう来たくない気持ちに傾いて行く…。

 

・12月7日

会社の健康診断の結果が返ってくる。

眼科の所見で「視神経乳頭陥凹拡大の疑い」とのこと。

 

調べると、要するに緑内障進行の疑いということらしい。

うわ来た、かかりつけの先生が言ってたアレだ、勘弁してくれよ…と。

 

仕事中にも関わらず、「緑内障 治療法」などガンガン検索してしまう。

そうだ、手術はどうなるんだろうと心配になり、サピアタワーアイクリニックのWebサイトを調べる。

 

https://eyeclinic-tokyo.jp/icl/icl-faq/i14/

「要慎重」…。

 

さっそく電話して事態を説明。

「検診の際に確認しているので、問題ないはずなんですが…」というコメントに少し安心。

 

「でも念のため当院で再検査しましょう」ということでさらに安心。

「あの、お金は…?」「あ、結構です」で感動。

 

まぁ、そもそも大金払ってるんだけどね。

さっそく再検査の日を予約、また同じ先生に診てもらうことに。

 

・12月18日

再検査に伺う。

まず先生の説明。

 

レンズ到着の遅れをお詫びされるところから。

続いて今日の検査の概要をサラッと説明。

 

さっそく検査に進む。

また眼底写真の撮影と、視野の検査。

 

視野の検査は初体験。

よくある視力検査の機器のように覗き込んでみると中央に点が見える。

 

その周りをランダムに光の点が現れるので、見えたらボタンを押せとのこと。

見えてなかったらどうしよう、とまず緊張。

 

合気道の師匠に、視野を広げる「八方目」という鍛錬がある、と教わったことがあるので、武道家として恥ずかしい成果は残せないという謎のプレッシャー。

いい感じで見えたり見えなかったりする光の強弱とランダム度合い、そこそこ反応速度を試されるゲーム性からくる焦り。

 

そして片眼5分とまあまあ長く、それなりに疲れる…。

果たして結果は…ということでまた先生の診察。

 

結論特に問題なし、とのことで胸を撫で下ろす。

まぁ、中立の立場の先生かと言われたら、それは違うのだが、とりあえず良かった受け止めておく。

 

眼底の凹みは、普通の人が眼底の30%くらいのところ、小生は40%くらいらしい。

まぁリスクは比較的高いということですな。

 

あと緑内障は遺伝要因もそれなりにあるそうで、近親者に緑内障は居るかと尋ねられるが、あまり心当たりは無い。

これもまぁ安心材料。

 

なお、ICL手術後に緑内障になったとしても、基本は点眼治療なので普通の人と変わりなく治療は受けられる、とのこと。

これもまた安心材料。

 

よかったよかったということで、診察室を辞去。

待合でコーディネーターさんに声を掛けられ、なんだろうと思っていると先に手術日を抑えたい、とのこと。

 

レンズの到着時期は確定していないのだが良いのだろうかと聞いたところ、「届かなかったらリスケです」とのこと。

そりゃそうですよね…ということで、手術日は1月22日土曜日、翌日日曜日にも検査ということで日程確定。

 

いよいよである。

なんだかんだ1時間かかって本日は終了。

 

・12月25日

サピアタワーアイクリニックから電話。

なんと、レンズが無事到着したとのこと、クリスマスプレゼントかよ!という連絡である。

 

さらに話を聞いてみると、手術日程に空きが出たとのことで、「善は急げ」の前倒しである。

1月8日土曜日へと2週間早まる。

 

カレンダーを見れば、なんだすぐじゃないか。

楽しみである。

 

・1月5日〜7日

手術三日前から抗菌用目薬を一日四回さす。

前日は「お酒をお控えください」ということで花金(古い)なのに禁酒。

 

・1月8日

本日はいよいよ手術。

大げさに言えば運命の日。

 

コンタクトレンズ装用は禁止。

メガネを掛けて病院へ。

 

予約は13時10分ということで、時間通りに到着。

結構な混雑具合で、なんとなく様子をうかがっていると、小生同様手術を受ける人が6〜7人いる模様、繁盛である。

 

受付を済ませて、抗菌用目薬の点眼状況とか、事前指示の履行状況を一通り確認され、また目薬を渡される。

そして、残金の47万円(トータル78万円−前金30万円−前納した検査料1万円)をお支払い。

 

気合のクレジットカード一括払いである(笑)。

それはともかく、渡された目薬は白と茶色の二種類で、それらを5分おきに交互にさすとのこと(抗菌と瞳孔を開くものらしい)。

 

意外と忙しなく、さし続けているうちに一時間が経過。

折々に瞳孔の開き具合を確認され、いよいよ手術。

 

緊張しないわけがない。

手術室に隣接している控室で手術用の衣服を着せてもらったり、最後の麻酔用点眼薬をさしてもらったりしつつ、手術の説明を受ける。

 

患者さんの声によると、手術でシンドイのは次の3つ。

①手術中に目を照らす(そして凝視する)ライトがとても眩しい

②手術後の瞳孔をもとに戻す目薬が滲みる

③手術時に顔にかぶせているカバーがテープで止められており、それを剥がすときが痛い

ということらしい。

 

こちらがビビらないよう、予め怖いポイントを丁寧に教えてくれる。

さすが、サービス業として素晴らしい。

 

いよいよ手術室に。

当然裸眼なので、様子はよく見えないのだが、20〜30㎡くらいの白くて明るい部屋に、手術用の椅子と先生、スタッフさんが数人という感じ。

 

愛想よく先生に迎えられ、椅子に腰掛ける。

先生との位置関係としては背中を向ける格好で、美容室で髪を洗われるような具合である。

 

テキパキと段取り良く、あっという間に顔に色々被せられる。

その間ずっと先生が何をやっているか、これから何をするか、どんなことが起きるのかを丁寧に説明してくれる。

 

目を塞がれたり、また開けられたり、なんか貼られたり剥がされたりしてどんどん手際よく進行していくが、緊張しないわけがない。

手術時間は左右両目合わせて10分弱と聞いていたので、ほんのその時間の我慢。

 

体に力が入るが、力が入りすぎると炎症を起こすのでリラックス。

はい、では右眼から!

 

うわ、すげー眩しいんですけど!

まじで眩しくて痛いくらいなんですが…!

 

「眩しいですよね〜」と先生になだめられつつ、実況中継されながら手術が進む(!)。

あ、いま角膜切開した…、あ、レンズ入れてますよね…、あ、レンズ拡げてますよね…、あ、レンズ固定してますね…、全部わかるのだが、全く痛くないし、説明されていたほどの圧迫感もない。

 

もちろん違和感はあるんですけど…。

グリグリされながら位置を調整されるのだが…。

 

されるのだが…。

おぉ、なんか眩しいけど既に見えるぞ!!スゲー!!

 

「はい、終了です」の先生の声とともに、ジャバジャバ消毒液をかけられ、目薬を点眼。

「滲みますよ〜」と説明されつつ、事前にも言われていたけれども、これは滲みる…滲みるねぇ、先生…でもまぁ人生もっと辛い思いをたくさんしてきたんで耐えられますよ!

 

そしてビリビリと顔に貼ったカバーを外される。

ちょっと痛いけど、こんなものは大したものではない。

 

続いて左眼。

準備の間、先生と会話する余裕はある。

 

専用の機械が手術をしてくれて、先生は遠隔で操作でもするんだと勝手に思っていたのだが、完全に先生の手作業。

「すごいっすね!」などと素直に感動のコメントをしつつ、謙遜される先生。

 

今日だけで何人も連続で手術されるんでしょうけど、これは数をこなしている専門医に掛かるべきだなぁと、心の底から思った。

数こなしている人の方が上手いに決まってるもんねぇ…。

 

左眼も全く同じ形で進行。

あっという間に終了。

 

手術室を出て、待合へ。

しばし休憩しつつ、抗菌用点眼薬の説明を受ける。

 

これから一週間さし続けるものが三種類。

これも5分おきに順番に、ということらしい。

 

手術当日については2時間おきに点眼ということで、若干忙しない。

で、待機の間、自分の眼の見え具合を確認するのだが、左眼は良いとしても、右眼がよく見えない。

 

2〜3メートル先のデジタル時計の文字は読めるのだが、手元が全然見えない。

近づけても遠ざけても読めない。

 

大丈夫なのだろうか…。

そして視力検査と眼圧検査。

 

視力検査も、右眼は特にあっている感じはしないのだが、特に引っかかるところなく終了。

そして先生の検診。

 

手術を行ってくれた先生とは別の先生に見てもらう。

特に異常はないということで、本日は終了。

 

コーディネーターさんに明日の検診の確認をして、帰宅。

とはいえ、見えるのは見えるんだよね。

 

特に左眼はコンタクト時代より見えてるんじゃないかというくらい見えている。

近くは左眼も右眼も見えないんだけどね。

 

あら、Apple Watchは引退かしら…なんていうことを考えてみたり。

自宅最寄り駅まで自転車で来てしまったのだが、帰りの自転車も特に問題ない。

 

しかし、夕暮れ時は空全体が滲んでいて、よく見えない。

視界の上半分がぼやけているような感じなので、慎重に運転して帰宅(まぁ自転車こいじゃ駄目だったのかな)。

 

その日の夜はひたすら目薬をさし、風呂にも入らず酒も飲まず過ごすのだが、見えないのは光が滲んでいるから見えないんだなぁということに気づく。

滲んでいるということは眼の中で炎症が起きているということなので、それが収まれば多分見えるのであり、そのためにはさっさと寝るしかないな、ということで22時過ぎに寝る。

 

いやぁ、目が見えるのにそのまま寝るって不思議な感じ…。

大変な一日であった…。

 

・1月9日

目が覚める。

おぉ、見えるぞ、昨日より間違いなく見える!

 

左眼でApple Watchは一応見えなくもない感じで、右眼はまだ見えないが、進歩している実感。

興奮しつつ翌日検診へ向かう。

 

翌日検診では視力検査と先生の診察。

視力検査は画像を覗き込むやつではなく、Cの字の向きを述べる方。

 

右1.0、左1.5とのことで、当初想定より視力が出ている。

とはいえ、若干強引に正解を出したような感じもあるし、まあ7掛け8掛けというところだろう。

 

視力検査のお兄さんに、近くが見えにくい理由とそれが一週間の経過で見えるようになる理屈を聞く。

手術直後は眼の中で炎症が起きており、それが視力調整に影響があるのと、自律神経の乱れも要因になったりするらしい。

 

なるほどねぇ…。

診察を担当された先生は手術をしてくれた方とも昨日診察してくれた先生とも別の方。

 

経過は問題なしということで、翌日検診は30分程度で終了。

一週間検診の確認があって、帰宅。

 

目はどんどん見えるようになっていき、午後には車の運転も支障なく行える。

まぁ、変わらず右眼は近くが見えにくいのだが、左眼はもう完璧に近くも遠くも見える。

 

二日目はシャワーはして良いものの、頭は洗ってはいけないとのこと。

冬で良かったなぁと思いつつ、やっぱり気持ち悪いので、競泳用の水中メガネを掛け、後ろからシャワーのお湯をかける形で洗髪。

 

・1月10日

起床。

左眼は完璧に見えるが、右眼はまだ手元も遠くも若干怪しい。

 

それでも昨日よりは進歩していることがわかる。

光源を直接見ると、ハロー(光の輪)が見えるのだが、時間とともに落ち着くと説明されている。

 

おそらくそれが炎症が起きていることの証なんだと思うのだが、左眼より右眼のほうがハローがハッキリしているので、右眼のほうが炎症が酷いのだろうと自分を納得させる。

とはいえ車を運転していて、右眼でも先行車のナンバープレートは見えるので、手元が見えにくいだけといばそうなんだけれどね。

 

書類なんかは、左眼では読めるけれども右眼は難しく、今日が三連休で仕事じゃなくてよかったなと。

右眼、良くなってくれるよねぇ…。

 

病院から渡された案内には、手術後三日間はできればお酒は控えるように、とのことであったが、小生できませんのでちょっと飲んじゃいます。

ごめんなさい…。

 

・1月11日

手術から三日経過。

右眼はそれなりに見えるが、手元に関してはもう少し見えて欲しいところ。

 

三連休明けの仕事だが、ここまで見えていれば全く支障はない。

午後にかけてさらに右眼が改善していく感覚があり、Apple Watchの文字盤もなんとか読めるように。

 

・1月14日

手術から六日。

右眼の結像はしっかりしているが、不正乱視は残るので、この辺が限界かな、なんて思ったり。

 

Apple Watch40ミリの極小のフォントは読みにくい(読めない時も)ままだが、まぁ仕方あるまい。

なんだかんだで利き目の右がずっと見えていたので、利き目が弱くなった違和感が強いのかもしれない。

 

あとは、夜明け前にランニングしていると、街灯の光のハローが強く、暗い服装で歩いている他の人や自転車に気付きにくいなと感じる。

何度かこちらが直前まで気付かず、相手に避けてもらった場面があったのだが、これもまた改善していくのだろうか。

 

なんて、ネガティブなことを書き連ねてしまったが、朝晩のコンタクトレンズのルーチンがなくなり、そのまま寝て起きるという24時間眼が見えるという生活は、まだ信じられないくらい快適である。

明日は一週間検診、おそらくなにも問題ないと思うけれど。

 

・1月15日

一週間検診。

まずは視力検査。

 

右眼1.2、左眼1.5弱という判定。

多少「背伸び」した感じの成果だと思うが、実際支障なく見えてはいるので(右眼の乱視はもうちょいマシだといいな、とは思うが)。

 

聞くと、1ヶ月くらいかけて安定していくそうなので、もう少し良くなるのかもしれないし、調子に乗って期待したいところ。

そして先生の診察。

 

特に経過は問題なく終了。

夜間の光の乱反射は、円錐角膜による乱視も角膜の混濁もあるので多少続くかも、とのお話。

 

まぁそれは仕方ないよね、ということかと。

目薬の種類が変わるが、引き続き1日4回の点眼は続くらしい。

 

1ヶ月検診の予約をし、目薬を受け取って終了。

今日で保護メガネも終了、よかったよかった。

 

あ、ちなみに術後1ヶ月は球技やプール、公衆浴場にキャンプは禁止だそうです(再掲)。

小生は縁がないのですが、お好きな方はご注意を。

 

今後、本エントリーは1ヶ月検診等アップデートを踏まえて随時更新するつもりだが、まずは今回の手術は成功裏に終了と総括して良いと思う。

手術はなかなかの体験なので、それなりの覚悟は必要だし、また何度も受けたいかと言われればそれは違うのだが、受けてよかったと心の底から感じている。

 

小生の経験が、円錐角膜や強度近視で悩んでいる方の参考になれば、望外の喜びである。

長くなったが、まぁ、ご参考ということで。

 

以下、後日談。

・1月19日

これまで使用していたハードコンタクトレンズは、メニコンのメルスプランというサブスクリプションサービスであった。

一週間検診が順調ということで、銀座のお店に解約に行く。

 

そう、解約手続きはお店に行かなければならない。

ラッキーにも毎月20日締めということで、1月が最終月ということで手続き完了。

 

ものの数分、視力矯正したのでといえば特に引き止められるわけでもなく。

長年お世話になりました。

 

・1月23日

手術終了後は運転免許証の「眼鏡等」という注記を外す手続きが必要と病院からもらった案内に書いてある。

ネットで色々調べたのだが、それがなんという手続きで、免許試験場でなければ出来ないのか、最寄りの警察署で良いのかがわからない。

 

多分視力検査をするのだろうから、試験場が無難だろうということで、最寄りの江東運転免許試験場に問い合わせで電話してみる。

どうも繋がった事務所は見当違いだったらしく「転送しますね」で待つこと5分。

 

バカみたいなので電話を切り、ダメ元で試験場に訪問。

入り口で聞くと、「ああ、『条件解除』ね、それは平日だけなんですよ〜」とのこと。

 

やっぱりな…。

ということで、もともと有給取得予定だった28日に再訪することに。

 

・1月28日

江東運転免許試験場リベンジ。

14時過ぎに到着。

 

窓口で事情を説明。

受け付けてもらい、やはり視力検査。

 

見えなかったらどうしようと思いつつ、あっさり10秒くらいの検査で合格。

また窓口に戻って免許証の裏に「条件解除」と印刷されて、ものの20分くらいで手続き完了。

 

お金もかからず。

とりあえずこれでやるべきことは終わった。

 

後日談の後日談(24年1月記)。

本手術には3か月、半年、1年後、2年後、3年後の検診までがセットになっている。

 

先日2年目検診を受診。

1年目は何ともなかったのだが、2年目は右目の視力が若干落ちているのと、円錐角膜の進行が(若干ではあるが)疑われるのでは、という判定。

 

ネガティブな話ではあるが、円錐角膜の進行については打つ手がないため、念のため半年後に様子をみましょうということで、2年半検診が設定された。

体感的にはあまり不自由していないのだが、左目1.2、右目0.7ということだったらしい。

 

ちなみに会社の健康診断なんかだと、割とあっさりした視力測定のため、0.6とか場合によっては0.4とかで判定されたことはあった(運転免許の更新はすんなりクリアしている)。

夜間に照明のハローで見難いという事象は相変わらずで、特に光源の手前に人が居たりすると、逆光で見えなくてギョッとすることがある。

 

それで行動を制限するところまでには至っていないのだが、夜の車の運転なんかは、やらないで済むならそれに越したことは無い、という心境。

総じて快適で困っていないのだが、円錐角膜の進行は止まってくれるといいなぁと祈るばかり。

 

手術してよかったか?

えぇ、もちろんですとも。