こんな本を読む。
ちょいとシステム開発に絡むことになったので、知識として入れておきたかった。
裁判所の調停委員である著者が、ケーススタディを集める形で揉めどころをストーリー仕立てで説明してくれる。
どうでもいいが、ライトノベルみたいなキャラクター設定とサイドストーリーは不要だと思うがどうだろう。
それにしても、である。
システム開発はもはや日本の産業の根幹にあり、従事している人たちも多く存在しているが、まだまだ発展途上という印象がある。
発注・受注のルール、仕事の進め方のルール・ノウハウは相当蓄積されてきていると思う。
それこそ、今までの産業では存在し得なかったレベルで蓄積していると思う。
なのに、本書を読んでいて何故こんなに大変なのかなぁと思ったのだが、これはやはり、目に見えないものを作っているからではなかろうか。
請負業務といえば建築だが、建築は(多分)進捗が目に見えるので、遅れや異変も見ていればわかる。
しかし、システム開発では、プログラムの行数が積み上がっていっても、完成に近づいているかはパッと見るだけではわからない。
さまざまな課題に対応しているので、決まったパターンも少ない。
各人の役割分担が適切なのかもわかりにくいし、メンタルのパフォーマンスの影響も大きいのでその管理の必要もある。
そうなると、なまなかなことではマネジメントは難しい。
そんなことを感じるのである。
システム開発はどんどんプロの世界になっていく、本当にちゃんとした会社しか生き残れない世界になっていくのかもしれないな、と。
まぁ、ご参考ということで。