食品と歴史続きでこんな本を読む。
コーヒーは好きな方だと思う。
スタバの2号店が御茶ノ水にできた時は三日と開けずに通っていたような気がする。
当時は珍しかったエスプレッソをダブルでグッと引っ掛けていくことが多かったし、大学がその周辺だから昔ながらの喫茶店もたくさんあったし。
そんなこんなで非常に評価の高かった本書を読む。
コーヒーの起源はアフリカ。
いつから飲まれるようになったかはよくわかっていない。
しかし世界中に伝わってからは、非常に強い需要を抱えた貿易産品として、人間の歴史に複雑に絡んでいく。
ヨーロッパは水が悪いので、近世のヨーロッパ人は朝から酒を飲んでいたのが、コーヒーを飲むようになって一気に文明が発展したのだ、なんていう説もある(本書ではそこまで言及していない)。
アメリカのコーヒーは薄くて不味いというのは彼の地のテレビドラマや映画で見たことがあるが、それにも理由があった。
思わず「へー」ではあるのだが、そこには人間の複雑な思惑と経緯があって、そのドラマが面白い。
「中華料理の文化史」はその辺があまり感じられなかったかなぁと思ったり。
くだらない、バカバカしい、こんなのダメだろう、というものにも、一応成り立ちと存在してきた理由があって、そこを押さえた上で見極めないと、意外と怪我をするのだよね。
アメリカの薄くて不味いコーヒーには、もはや存在理由はなさそうだけれども。
まぁ、ご参考ということで。