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経営関連の本を漁っている中で出会った一冊。
ご存知「ドン・キホーテ」社の創業者、安田氏による自叙伝というか回顧録。
店は何度も利用しているし、ビジネスメディアなどでも同社のことを目にしたことはあるが、ここまで詳しいものは初めて(創業者の回顧録なんだから当たり前か)。
ディスカウントストア、圧縮陳列、インバウンドあたりが同社のイメージかと思うが、ナイトマーケットの話とかそれにまつわる近隣住民との対立とか、忌まわしい放火事件など、久しぶりに思い出した。
安田氏が大学中退後、放浪・無頼の生活を経て「泥棒市場」という店を開業し、苦悩と七転八倒の末に現在の形を作り上げる様は圧倒的に面白い。
同社のプライベートブランドは確か「情熱価格」という名前だったと思うが、情熱ではなく情念という方がイメージに近いくらいドロドロしている。
ドロドロ、ドロドロして、はらわたの奥底からマグマのように湧き上がってくる思いが経営の原動力になっているようで、個人的にはすごく好きである。
なんせ、社内報のタイトルが「はらわた」というそうだから凄まじい。
そこまで強い思いを持ち、考えに考え抜いた逆張り経営が同社の真髄。
なかなか倒れるものではあるまい。
経営理論として真似できるかは別としても、読み物として充分面白いので、おすすめしたい本をである。
まぁ、ご参考ということで。