人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

未曾有の事態に思う

緊急事態宣言が出る。

そんな宣言なんてものがあったのかと、今更ながら思う。

 

今朝出社して、通勤電車の空き具合にそのインパクトの大きさを知る。

サラリーマン生活22年目に入ったところだが、ここまでガラガラなのは初めてだ。

 

一方で、お上が宣言しなきゃ動かない人達がたくさんいるというのも、相変わらずのこの国の空気を、なんとなく物語るようでもある。

やればできるんだから、もっと早くやっておけばよかったじゃないかと、リモートワークスペースの企画にかつて関与したのに、なぜか今はインフラに携わっている関係で出社している小生は、複雑な思いで見る。

 

社会におけるリーダーシップというよりは、フォロワーシップに問題があるというのがこの国についての小生なりの理解。

それはともかく。

 

夕方18時過ぎに銀座を通り抜ける。

いつもなら三次会を終えて日が変わった時間でも、もう少し人出があるのに、まるで閑散としている。

 

季節外れの寒さと雨が、その寂しさに拍車をかける。

バブル崩壊後の不況期だって、リーマンショック後だって、こんなことにはならなかった。

 

あの時よりもっと凄い事態が進行している怖さを、たったいま思い知る。

若い頃に、本当に小さなレストランの裏方を覗いていたことがあるが、二週間閉めたら普通にもたないのに、それどころじゃない事態が、銀座という街だけでも至る所で起きている。

 

みんなこんなに店を閉めて大丈夫なのか?

大丈夫なわけがない。

 

きっとこのしわ寄せは、後日、社会全体で支えることになるだろうし、きっと不可逆な変化を社会にもたらすことになると思う。

例えば、この事態を耐えられたプレイヤー(企業も個人も)はより強くなり、耐えられなかったプレイヤーは淘汰されるか長期低迷の運命になるとか。

 

そんなこと、かつて何度も経験してきたような気がするけれど、決して生優しいもんじゃない。

一人一人の人生が、一生忘れられないレベルで変化し、ある者は泣き、一握りの者は自分の幸運に心から安堵するのだ。

 

いよいよの時こそ、付和雷同することなく、正しく、冷静で、勇気を持った、人間らしい判断を。

小生が歴史から学び、心掛けられる事といったらそれくらいだろう。

 

まぁ、ご参考ということで。