人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

アイデンティティが揺らぐ時

武術研究。

 

いや、タイトルほど大袈裟な話じゃないんだけど…。

師匠から受け継いだ技が、かなり特徴があるもののようだと最近改めて思わされる機会があったので、最近の本部でやってる合気道はどんな風に教えているんだろうと思ったので買った次第。

 

合気道を教えている以上、稽古に来ている人たちが、将来他の道場の人と交流を持った時に困らないよう、オーソドックスな内容も伝えておきたいと考えたところもある。

自分のやりたいことをやるだけでは無責任で、潜在的にも求められることをやる必要があるからね。

 

で、まぁ読んだわけですが、連続写真が大量にあって、技術書としては親切で良い本ですよ。

ただ、武術としての理屈(「理合い」という)を理解していないと、この動きをトレースしても素人や他流派の人には技がかからないと思った。

 

「色々むずいな」と思いながら読んでみたんだが、さらにいうと「武道」という表現はあっても「武術」とか武術的要素は全然出てこないんだよね。

毛沢東が推進した24式簡化太極拳は、功夫だけど武術とは言われない、みたいな感じだなと思った。

 

武術としての太極拳は別に伝承されているからね…。

いや、宗家にそれをやられると、周囲の弟子としてはどうしたものか…。

 

やれることは、師匠に教えていただいた技術を、できる限り正確に伝承することくらいなんだけどね。

困ったもんだなぁと。

 

まぁ、ご参考ということで。