積読在庫消化。
「でたらめ」っていうのは、この本のことではない。
国籍にまつわる我々日本の国の運用や、一般国民の理解の方である。
本書ではその実態を明らかにしつつ、どうあるべきかの論考を展開している。
複数著者が様々な切り口で述べるというスタイルの本で、それなりに長い。
小生は非常にドメスティックな人間、ドメスティックな人生を送ってきているので、二重国籍という問題に関しては非常に縁遠い。
ましてや台湾をめぐる国籍問題の特異な深刻さなど、より縁遠く、本書を通じて初めて理解したような状況。
本書の出発点でもあるのだが、蓮舫氏を巡る二重国籍の騒動について、記憶はあるのだけれどもその本質は理解していなかった。
「蓮舫氏を巡る二重国籍の『問題』」と書かずに「騒動」と書いたのは、氏の二重国籍はこれまでの日本国法務省の見解では既に解消されていて、もはや問題は存在していなかったのに、何かの事情で「問題化」させてしまい、マスコミも含め右往左往、ということだったようなのだ。
なんなんだ、その「でたらめ」は、である。
蓮舫氏に何の思い入れもないが、もし当事者だったらと思うと、腹立たしいやら悲しいやら、やり場のない感情に身悶えしていたに違いない。
本書で提起された問題が、より多くの人に知られ、解決することを願うとともに、個人としても何かできないものか考えたい。
なんか単純ですけど…。
まぁ、ご参考ということで。