人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

問題解決ではなく問題発見

常日頃、問題解決ではなく問題発見、もしくは問題提起、アジェンダセッティング、「解決しなければならない問題は何か」ということを説いており、勢いセールで発見した本書を読む。

 

細谷氏の本は何冊か読んだけれども、正直なところ本書はまぁ読んでも読まなくてもいいかな、という内容。

既読感が強いというか、特別新しい内容も切り口も無い印象であったが、あまりビジネス書を読まない人には良いのではないか。

 

とはいえ、問題発見の大事さについては全く異論はない。

AIには現時点で問題発見力がないから、人間の仕事は問題解決ではなく問題発見というのは本書の主張だが、いつの時代でもリーダーとは、アジェンダセッティングができる人間のことだと思っている。

 

政治しかり、ビジネスしかり、人々や組織が何を問題とし、どのように取り組んでいくか、そのビジョンを示す。

それは数値目標なんかではなく(もちろん数値目標でも悪くはないんだけれど)、どのような世界を形作っていくのか、皆が魅力に感じ、拠り所となるものである。

 

「そうだよね、それだよね」と言ってもらえるビジョン、「そうだよね、そこだよね」と言ってもらえる問題発見・問題提起。

もやもやとしたストレスフルな状態から、何を解決すれば良いのか見極める分析力と、その組織の価値観に沿ったアプローチ。

 

簡単に言えば、問題発見には分析力とアプローチのセットが重要だと考えている。

ビジネスでも、新規事業開発でも、たぶん政治でも。

 

まぁ、ご参考ということで。