積読在庫消化。
社会学系の論考は昔から好物なので、Kindle日替りセールで購入したのだと思う。
「孤独のグルメ」を皮切りに、現代東京の単身者に向いた「在り方」を示した本。
住居の変遷や一人焼肉、一人カラオケ、一蘭など、現象面を追っていく記述が続く。
それがどのようなメリット・デメリットを社会にもたらし、今後どうなっていくのか、あるいはどうあるべきなのか、といった論考は正直物足りないと思った。
いや、途中から集中を途切らせてしまい、小生が読み取れなかったのかもしれないが、そういった論考は「物足りない」というより、殆ど無かったように思う。
単身者が増えれば単身者向けのサービスは増えるというのは当たり前であるので、その事例を追っていても、中々インサイトは得られないわけだが、かといって社会の中の個人の生き様の是非を問うのも詮無いので、こんな構成になったのかもしれないのだが。
人間は人生の中でいつか一人になる。
そうなった時に、願わくばQOLが満たされた状態であって欲しいわけで、今後増えていく単身高齢者に対して、社会としてどのような環境を提供するのか、そしてその環境を誰が、どうやって維持していくのか。
問われるべきポイントはそこなんだと思う。
今のままでは、なるようにしかならない未来が感じられるが・・・。
まぁ、ご参考ということで。