積読在庫消化。
各界で話題になったのを記憶していたので、Kindle日替りセールで購入しておいたのだと思う。
キリスト教の歴史をヤクザの抗争に例え、広島弁で全編押し切ってしまった作品。
教会を組とし、キリスト教者をヤクザにし、布教活動をシノギとしてしまう。
で、キリストをユダヤ組の中の新興勢力とするところから始まるのだが、もうキリスト教の歴史がヤクザの抗争の歴史にしか思えない。
なんとなく歴史で習ったことも理解できてしまうし、親しみを感じたりもしてしまう。
うまく作ったもんだなと思うし、マルティン・ルターが広島弁で吠えているところしか想像がつかない。
しっかりとした取材や研究を積み重ねて、エンタメを求める読者の期待に応える構成・表現能力というのは、著者の腕がそれだけ優れているという証なんだろう。
著者の他の作品はライトノベル系が多いようなので、当分縁はなさそうだが、確かな実力の書き手だなぁと感じた。
それにしても、こんな作品は発禁になったりはしないんだな。
キリスト教は心が広いねぇ。
ちなみに意外と長いです。
まぁ、ご参考ということで。