積読在庫消化。
齋藤孝先生、すごい本書いたね、というのが第一印象。
凄いというのは、読書に対する割り切り方がすごい。
じっくり味わって読むということは大事だし、齋藤先生もそれはそれで取り組むそうなのだが、ここで取り上げる速読というのは、最短時間でインプットし、アウトプットするためのもの。
なぜか地縁のない佐賀県で地元の偉人について語るという講演会のオファーがあり、急遽前日の晩に関連書籍を5冊読み、当日話すというエピソードが出てくるけれど、そんなイメージである。
日本人は真面目だから、頭の一行目から一文一文読もうとするけれど、それでは上記のような対応はできない。
なんだったら最後から読んだっていい。
「のぞみ方式」というのも出てくるが、東京・新横浜・名古屋・京都・大阪と「のぞみ」が停車するのに合わせ、本の最初と次の章あたり、真ん中、最後の手前と最終章を読んで理解するやり方。
そこに4色ボールペンの齋藤先生オリジナルメモ術を使い、アウトプットできるネタを考えながら進めていくのである。
これはまた極端な、と思いつつ、確かに納得する部分もある。
古典の名著、みたいな本にチャレンジし、頭から最後まで読んだけれども、なんだかよくわからなかった、あるいは殆ど覚えていない、なんてことはよくある。
さらに言えば途中で挫折して最後まで読めなかった、なんてこともある。
それよりは、有名な箇所とその前後、なんて感じでつまみ食いしつつ、自分の人生と照らし合わせてどう感じたのか、自分だったらどうするか、なんていうアウトプットをセットにして血肉とする方が、よっぽど意味があるじゃないか、というのが齋藤先生の主張。
小生も普通の人よりは本を読む方だが、何年か前に読んだ本は、心の動きが無い限りはほとんど覚えてないしね。
確かにそういう読み方もありだなぁと。
1000冊、10000冊と重ねていく中で、「あぁこれ知っている」ということも増えてくるけれど、それがまた速読力を高め、読書が楽しくなっていくのだ、という先生の言葉を信じて、読書道に励んでいこうかなと。
まぁ、ご参考ということで。