小説続きで積読在庫のこんな本を読む。
ある企業を舞台にした話なのだが、ブラックな営業体質とそこから起きる度重なる不祥事にまつわる事件を描く。
池井戸作品はちゃんと読むのは初めてなんだけれども、勧善懲悪モノが多いらしい。
それを知っていたので、まぁ読み続けるモチベーションはあったけれども、前半部分のブラックな感じがたまらない。
正直昔を思い出す(それも嫌な部分だけを増幅して)ので、ちょっとつらかったなと。
こんな嫌な話、誰が読みたがるんだ?と思いつつ、最後にはカタルシスが待っているはずと信じて読み進める。
だんだんとその兆しが見え、読むスピードが加速してフィニッシュ。
とても気持ちよく読み終えたのであった。
人気作家というのも頷ける。
他の本もぜひ読みたいと思わされてしまった。
それにしても、嫌な感じを娯楽として消費するというのは、時々あるよね。
ギリギリと万力で締め付けられるような痛みと、そこからの開放感。
なかなかにマゾヒスティックなわけですが、久しぶりに味わった次第。
まぁ、ご参考ということで。