トヨタ繋がりではあるのだが、会社の中で「トヨタのチーフエンジニアみたいに…」という例えが出たもんだから、念の為と思って読んでみる。
チーフエンジニア制度というのはトヨタを有名にし、今やIT企業でも一般的な「プロダクトマネジャー制度」の基になった、なんて言われることもあるもの。
簡単に言うと、そのプロダクトの全権を担う人であり、本書を読んで思ったのは、裏を返せばなんでもやる人なんだな、ということ。
経営からフワッとしたお題が来たら(著者の経験で言えば「若者向けの車を作れ」みたいな)、コンセプト作りやデザイン、設計・製造の課題解決、広告宣伝、販売活動、収益管理に至るまで、全てに口を出す。
全然ジョブ型じゃないし、ゼネラリスト過ぎてどうやって育成すれば良いかもよくわからない。
やっていることは製品レイヤーの経営そのものだから、ある意味、起業家のようなもので、育てるというより環境を用意して出現するのを待つんでしょうな。
それがわかっただけでも一読の価値がありました。
蛇足だが、こうやってレビューにまとめるまで、上記の自分なりの整理に至らなかったので、感想を書くのは大事だね。
まぁ、ご参考ということで。