人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ロイヤルティではなく当事者意識

積読在庫消化。

 

タイトルだけ読むと、なんとなく「やりがい搾取」な匂いがするけれども、そこまでブラックな話ではない。

中間管理職側からすると共感すること多数だし、「やりがい搾取」を警戒する若者の気持ちを理解した上で、その意義を説明してくれたりもしている。

 

本書は、中古車買取会社ガリバー創業メンバーの一人である著者が、過去の経験と現在の外部の経営支援経験を元に、採用や人事制度設計の要諦を説いたもの。

横軸にスキル、縦軸にマインドセットを置いたマトリクスと考えてもらえば良いと思う。

 

マインドセットは、自社に対するロイヤルティではなく、リクルート的表現なら当事者意識、自分事化の姿勢、自責の感覚に近い。

起きている事象や問題を、誰かではなく自分が解決するものとして向き合い、人生そのものも自分が主役として振る舞うマインドセットだ。

 

スキルが高くても、他責思考の人間が組織に居れば、それはマイナスに働くので、よほど必要に迫られない限り採用してはいけない。

いや、すごいわかりますよ。

 

社員としてもエージェントとしても、その「やっちゃいけない」を見たことがある気がします。

若手社員にも、当事者意識を持ったほうが、いかに仕事が面白いか日々説いてますし…。

 

そんなわけで、本書が伝えていることは比較的シンプルであるのだが、とても共感できたし、説得力があったのでした。

著者はそれなりの年齢のはずだが、知識や情報も最新にアップデートされていて、研鑽の度合いが伺えて好感も持てたしね。

 

まぁ、ご参考ということで。