人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

セオリーから脱線する誘惑

こんな本を読む。

 

ランチェスター戦略の本はもう何冊読んだか。

小山昇氏の本も何冊か読んでいるのだが。

 

ま、結局のところ日替りセールでポチってしまったんだけどね。

本書では、ランチェスター戦略を、体系的にというよりは、小山氏自身や経営指導した会社での事例を中心に解説している。

 

そういう意味では非常に分かりやすいし、理屈を現実に落とし込む際の迷いが減りそうな印象を持った。

それにしても、である。

 

ランチェスター戦略自体、有効性は世界中で証明されているし、取り組んでそれなりの成果を多くの人々が出していて、その蓄積も書籍含めて沢山ある。

その割には、企業社会全般で真面目に取り組む人があまりいないなぁという印象を持つ。

 

なんだろう、経営とか営業とか、直接「競争」に関わる仕事をしている人が少ないからなのか。

仕事は考えて工夫するものではなくて、言われたことをするもの、という人が多いからだろうか。

 

それはあると思う。

しかし、合気道やボクシングでいろいろ見てきて、素直にセオリーを学び、身につけようという人は、実は多くないからだ、という風にも感じる。

 

金払ってまで習いにきてるのに、なんで言われた通りにやるのが嫌なの?と思うことは少なくない。

きっとどこかで、自分の思う通りにやりたい、という欲求が勝つのだろうし、それ以前に、言われたことを正確に再現する(言われた通りにやる)ということ自体が、きっと難易度が高いんだろうなと。

 

難易度が高い、真似るという取り組みに対するストレスから逃れるべく、自分の思う通りにやる誘惑に負けてしまう。

この辺、人間心理・真理なんだろうなぁ、なんていうことを、本書を読んで考えた。

 

まぁ、ご参考ということで。