何の気なしかこんな本を読む。
水木しげるの漫画なんて久しぶり。
そろそろ娘に見せられるものはないかしら、というのもあった。
実際見せたが「面白かった〜!」という一言で終わり(苦笑)。
うちの娘、いつもそんなんばっかりや…。
水木しげる氏の幼い頃(小学生時代)を振り返る作品。
なんとも言えないリズムと独特の画風が水木漫画の魅力だが、本書でもばっちり炸裂している。
水木少年もなかなか魅力的な子どもだが、なんといってもお父さんが良い。
出鱈目で風采が上がらないのだが、折々に水木少年に良いアドバイスをしてあげる。
その内容がとても素敵で、お父さんのパートだけ読み返したいくらいである。
あんなお父さんになりたい(笑)。
そう思うと「のんのんばあ」は割と存在感が薄い(苦笑)。
水木少年に妖怪のことや言い伝えを教えてくれる重要なキャラクターなんだけどね。
でも、うっすらと昔の人間の気持ちというか、妖怪の存在を通じて、自然に対する恐怖であるとか、生活の知恵や備えを整えようとした心のようなものが伝わってくる。
闇が恐ろしかった子供心も併せて、あの感性は何処にいっちゃったんだろうなぁ、と。
まぁ、ご参考ということで。