人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

目に見える成果だけが全てではない

年末にちょっと長期的な取り組みを検討していて、フレームワークなんかを使って思考を整理していた時のこと。

昔参照したチャートを引っ張り出すと、四象限の縦軸・横軸のひとつが「文書化できる・できない」になっているものを発見する。

 

そう、普段我々はToDoリストとか手順書とか、文書化された(=目に見える)ものをベースに仕事をしたり、文書化すること自体が仕事だったりするが、文書化できない領域の仕事も確固として存在している。

どうもそういったことを忘れがちだし、軽く見がちなのだが、地味に影響は大きいはず。

 

ビジョンとかカルチャーとかタブーとか、結構支配されているのに、普段意識すること、少ないでしょ?

仕事の成果だって、目に見えるアウトプットが基本だけれども、そのプロセスとかアウトプット後の取り扱いなんかで、組織にポジティブな影響を与えることだってあるわけで。

 

こんな本を読む。

 

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

 

 

 

小生がちょこちょこ読んでいる高野秀行氏のデビュー作。

30年以上前、早稲田大学探検部所属の著者が、コンゴ奥地に住むという幻の獣ムベンベを探しに行くという紀行文。

 

読む前からわかっているが、当然見つからないのである。

ではその探検に意味がなかったかというと、決してそんなことはない。

 

こうしてエンタテインメントとして充分成立する紀行文を生み出し、一人の作家を誕生させ、参加した探検隊のメンバーはこの経験を通じて次のステージへ旅立っている。

目に見える成果だけが全てでは無く、意味ある取り組みにしようとする意思が大事だと思うのである。

 

まぁ、ご参考ということで。