人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

ユーザーニーズを掘り当てる

Appleの製品に、AirPodsというワイヤレスイヤホンがある。

AirPods

https://store.apple.com/jp/xc/product/MMEF2J/A

 

小生も持っていたのだが、新しいイヤホンを購入したのを機に、メルカリででも売ろうかなと、ちょっと検索してみた。

誰だかわからない人間が耳に突っ込んだモノを買うなんて、正気の沙汰とは思えないが、そこはメルカリ、バッチリ出品されている。

 

そこで、「なるほど〜!」と感心してしまった。

というのは、新品同様の未使用品が四千円で出品されているのに対し、 右耳用だけ、左耳用だけの単品が、六千円超で出ているのである(一応補足すると、AirPodsは右耳左耳がそれぞれバラバラに独立し、ケーブルもないイヤホンである)。

 

即ち、バラ売りした方が高いということなのだが、ここにユーザーニーズの奥深さを感じるのである。

未使用品は、おそらく使ったことがなくて、商品の価値もレビュー記事等で見聞きした程度の人が、「どうしようかな、新品高いしな」という感じで検討する価格、ということなのだろう。

 

片耳の方は、既に利用価値もわかったユーザーが、片方を無くしてしまったけれど、なんとか復活させたいというニーズを叶える価格。

経済合理性を考えれば、片耳ユーザーも未使用品を買えばいいのだけれど、そうなると片耳のAirPodsは依然残るので気持ち悪い、というインサイトも深読みしてしまう。

 

もちろん、未使用品を買って、残った片耳をまた売れば、完全なAirPodsが手に入った上に、二千円儲かってしまうという不合理が存在するので、小生が見た出品価格は成立していないのかもしれない(不完全市場だ)。

だとしても、それぞれの値付けをした出品者達は、よくよくユーザーニーズを探求した上での判断を下したのだと思う。

 

ユーザーのニーズというのは、本当に興味深いし、それを掘り当てる瞬間もまた楽しい。

こういう仕事をどんどんやりたいものである。

 

まぁ、ご参考ということで。