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クルマ好きであれば、昨今のマツダの躍進を知らぬものはないし、大概のビジネスパーソンも伸びていることはご存知なのではないだろうか。
その躍進の言動力の一つが、同社のデザインなのだが、そのトップが語り尽くした本ということであれば、クルマ好きとしては読まずにいられない。
マツダというメーカーは浮き沈みの激しい会社で、良い車をぼちぼち出すのだが、業績が良くなったり悪くなったり、見ていてハラハラするメーカーだったのだが、著者の前田氏がデザイン本部長に就任してからのこの10年というもの、次世代の技術開発が奏功したこともあり、力強く成長を続けている。
本書では、マツダのデザインコンセプトである「魂動デザイン」がいかに生まれ、組織が変わり、会社が進化したかが語られる。
続けて、チームメンバーのインタビューで、その進化が多角的に語られ、最終的には日本のものづくりの未来、提言にまで発展するという内容。
マツダの躍進はビジネスのエピソードとして充分に面白いし、前田氏のプロとしての拘り、組織論などは、経営者の意見としてひとかどのものである。
「今の日本のメーカーは安直にものを作りすぎ」というのは本当にそう思うし、「それが日本のものづくりをダメにした」と言われると、なるほどと唸らざるを得ない。
これだけのビジョン、組織としての熱量、日本発の自動車メーカーとしてのアイデンティティを嫌という程語られてしまっては、絶対に次のクルマはマツダ車にせざるを得ないと思う(笑)。
まぁ、ご参考ということで。