人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

オマハの奇人

積読在庫消化。

 

長い。

本当に長いんですよ、この本。

 

普段、短めの新書なら一日で読み終わるペースの小生が、おおよそ六日くらいかかっているので…。

みなさんご存知、オマハの賢人こと、ウォーレン・バフェット本人公認の伝記なのですが、本人が生まれる前の親族縁戚の話に始まり、数年刻みで本人と関わる人物のエピソードが64章にわたって続くのです。

 

出版が10年前なので、およそ八十年の人物伝ではあるのですが、それにしても長すぎでしょう。

正直、大学に進んだくらいでまだ一割…と認識した時は、読むのをやめようかと思いました…。

 

ま、そんな本なので、氏の逸話については、ほぼなんでも書いてあるといって良いかと。

小生も金融の世界にいたので、氏にまつわる記事はそれなりに読んできましたし、名言集みたいな本も持っていたのですが、知らないことがたくさんありました。

 

書き出すとキリがないんですが、子供の頃から相当変わっています。

親だったら子育てに相当悩むくらい変わってます。

 

そしてずば抜けて頭がいい。

大学入学してすぐに教科書を通読して全部暗記していた(著者の先生より)という感じです。

 

そういう人が物心ついた時から金儲けのことばかりを考え、朝から晩まで勉強してきた、というような感じなので、普通の人はやっぱり真似できません。

そんな性格なので、プライベートも普通じゃないです。

 

要するに、あまり褒められた振る舞いや性質ではないです。

そして、影響力が大きくなったゆえに、アメリカ経済そのものに責任を持たされるようになる晩年は、知られざる苦悩の連続という感じで、日本で言えば稲盛和夫氏みたいな感じかなぁと思いました。

 

が、やっぱり性格が普通じゃないので、余計な苦労も多かったように見受けられますが。

バフェット氏のことを、人は「オマハの賢人」と呼びますが、本書を読んだ印象では、「オマハの奇人」というのが個人的な感想でした。

 

まぁ、ご参考ということで。