できる社員には、経営者を唸らせる意見が期待される。
現場をよく知り、経験をもとに正しい解決策を語り、時に時代を先取りした見識も持つ。
なんとはなれば経営者は、全社員がそうならないかなぁと思ったりする。
そんな風にはならないんだけどね。
経営者を唸らせる意見というのは、一朝一夕には培うことができない。
それなりに真剣に仕事に取り組み、自分の頭で考える習慣を継続しているから生じる。
で、次はそうやって培われた貴重な意見を、生まれたらすぐに経営者へ具申しますか、という問題。
言わないんだな、これが(笑)。
経営者と社員というのは、残念ながら観ているものが違う。
観ているものが違うということは、価値観・評価基準が違う。
だから社員の「こうしたらいい」という意見は、経営者の価値観にうまくマッチしない。
そうすると、社員がせっかく提言しても経営者に刺さらず、社員はその事態を先読みして口を閉ざすようになる。
というわけなので、経営者側が聞く耳を持てるかどうか。
「ちょっと違うんだよなぁ」という思いをおくびにも出さず、「なるほどなるほど」と身を乗り出すほど興味を持てるか。
もう一つは、進言する側が経営者の価値観を理解してあげられるか。
相手にとって聞きたい、興味がある形に情報を加工することができるか。
不可能な努力ではないのだが、個人の努力でコントロールできる範囲は半分までなんだよなぁと。
だから貴重なんだよね…。
まぁ、ご参考ということで。