人間到る処青山あり

諸々よもやま話(とりあえず)

問題を騒ぎすぎても

国際比較関連でこんな本を読む。

 

ちくまプリマー新書は、大体高校生くらいの読書をターゲットに、噛み砕いた説明と「お前ら頑張れよ」というメッセージがなんとなく含まれたシリーズ。

本書は国際比較を通じて日本の在り方、課題点を明らかにするという内容で、先に読んだ「女たちのポリティクス」に繋がる要素はあるといえばある。

 

で、「自己効力感が低い」「ジェンダー平等にほど遠い」とか、問題意識を持っている大人であればまぁ知っているであろう話を、これでもかこれでもかと明らかにしていく。

高校生が知らなくても良いとは思わないし、どちらかというと知っておくべきだと思うのだが、長年に渡り解決できなかった構造的課題を全部盛りで伝えても、「じゃあどうすれば」という気持ちにしかならないんじゃないかなぁと。

 

自民党政治の悪癖」みたいな書き方をされているけれども、他の政党に政権担当能力が無いことが日本人の悲劇なわけで、選挙で自民党以外に投票したって問題は解決しないわけです。

「こういう問題がある」「それにはこういう背景がある」「それに対してこんな取り組みをしてきて現在がある」あたりまでを説明してあげないと、大人の責任を果たしたとは言えないんじゃないかなぁ。

 

あぁ、そりゃ親の勤めか。

まぁ、ご参考ということで。