こんな本を読む。
「新しい日常」ということで、在宅勤務だとかの他に、「ジョブ型」だなんだと喧しい。
労働関係においては信頼のおける濱口先生ということで、原著は2012年だがその後も版を重ねている本書を読む。
2012年といえば、派遣社員の処遇やブラック企業問題に光が当たり出した頃。
当然その辺りにも言及があるけれども、10年経ってあんまり解決した感が無いのはなんだろうなと思わされる。
然るべき立場でちゃんと研究を続けている人からすれば、問題の原因は明らかだけれども、社会の担い手である我々が学んでおらず、前に進まない。
日本の労働問題はそういうタイプの話が多い様に感じている。
ところで、本書の冒頭で、濱口先生が(社会科学において)正しく姿を捉えるには歴史と国際比較、と仰っているのが印象的だった。
非常に説得力があると感じたので、何かにつけても「歴史と国際比較」を意識しながら見るようにすると、理解が深まるんじゃなかろうかと思った。
この国で働く全てに人たちが、一度に目を通してくれたらと願ってやまない。
まぁ、ご参考ということで。